「最近寝ると腕や太ももがかゆく、赤いぶつぶつのようなものが出来る」
「他の布団で寝ると痒くならないが、自分の布団で寝ると痒い」
「布団やシーツの中を探しても、ノミのような小さな虫は見当たらないからダニかもしれない」
あなたも、このような「布団に潜んでいるダニ」に悩んでいませんか?
ダニ駆除グッズはいろいろありますが、費用がかかるものについては出来たら最終手段にしたいですよね。

そこで、今回は「コインランドリー」と「自宅の掃除機」を使ったダニ対策をご紹介します。

『安く』て『楽』でかつ『確実』な対処法なので、読み終わったらすぐに実行でき、その効果を実感できますよ。

この記事では、もうダニの被害に遭いたくないという人に向けて、「簡単に・すぐにできる方法」について、わかりやすく紹介します。

また、「レイコップ」のような「長期的な目でみた便利グッズ」は、本当に効果があるかどうかについても解説します。

あなたは今すぐすべき「最善の手段」について理解し、すぐに布団のダニ被害を解決する行動にうつることができるようになります。

ぜひ、最後までお読みくださいね。

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1 布団に潜むダニの種類

布団に潜むダニの種類は、主に「ヒョウヒダニ(チリダニ)」と「ツメダニ」の2種類です。

この2つの種類のダニだけで家全体の『91.2%』を占めていますが、特に布団にいる場合はこのどちらかがほとんどなんです。

なお、家に潜むダニの場所や割合は下記の通りです。

ダニの種類 チリダニ コナダニ ニクダニ ツメダニ ホコリダニ ササラダニ
主に潜む場所 布団 食品類 食品類 布団 布団
人体への害 アレルゲンとなる アレルゲンとなる アレルゲンとなる 人を刺す 特になし 特になし
割合(%) 86.7 3.3 2.3 4.5 0.7 5.0

引用:愛知県衛生研究所「居住環境のダニとダニアレルゲン」 https://goo.gl/ocqgjB

1-1 ヒョウヒダニ(チリダニ)

ヒョウヒダニは、『アレルゲンを持つダニ』で、かゆみ、湿疹、せき、鼻水などのアレルギー症状を引き起こしてしまいます。

※アレルゲンとは、アレルギーを誘発する元となる物質のこと。

ヒョウヒダニによるアレルギー症状
画像:ヒョウヒダニによるアレルギー症状
人を刺すことはありませんが、「死骸や糞が体内に入り込んだ時」にアレルギー症状を引き起こします。

その証拠に、ヒョウヒダニの繁殖期(6月~8月)よりも死骸が増える時期(9月)にアレルギー症状が強く出ます。

1-2 ツメダニ

ツメダニは、刺されると赤いぶつぶつの湿疹とかゆみが出てきます。

ツメダニに刺された痕
画像:ツメダニに刺された痕
刺す(厳密にいうと噛む)タイプのダニなので、ヒョウヒダニと違い、「ダニアレルギー」を持っていない人でもかゆみや湿疹が起こり、症状が1週間~10日間ほど続きます。

ツメダニはヒョウヒダニと同様6月~8月に増え始めますが、秋口になると被害がおさまります。

1-3 「ヒョウダニ」対策が最優先!

布団に潜むダニ対策には、「ヒョウヒダニ」対策を優先すべきです。

なぜなら布団に潜むダニのほとんどは「ヒョウヒダニ」であるだけではなく、「ヒョウヒダニ」を駆除すればこのダニを餌とする「ツメダニ」もいなくなるからです。

そのためこの記事では、主に「ヒョウヒダニ」を念頭にした対策方法を紹介します。

2 布団のダニは「2つの物」で対処可能!

布団のダニは、「コインランドリー」と「自宅の掃除機」を使えば対処できます。

ダニは、「生きた個体」だけでなく、「その糞や死骸」もアレルゲンとなってしまうため、「コインランドリーの乾燥機で熱殺菌」したあとに「死骸や糞を掃除機で吸い取る」ことで、しっかり対策することができます。

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3 生死に関わらずアレルギーの原因になる!

ダニは『生死を問わず』に、アレルギーの原因となります。

ダニの『糞』や『死骸』がアレルゲンとなりますので、結果的に糞や死骸の元となる『生きたダニ』も、『死んだダニ』もアレルギーの原因となります。

ダニの死骸の危険性について、わしお耳鼻咽喉科は次のように書いています。

実はアレルギーの原因になるのはダニはダニでも死骸やフン【死ダニ】です。空中に舞ったダニの死骸やフン【死ダニ】を吸い込むことによって鼻炎症状や咳などが出てきます。空中に舞いにくい生きたダニ【生ダニ】はアレルギーは起こしにくいのです。

わしお耳鼻咽喉科「ダニ(ハウスダスト)アレルギーの診断と治療」
引用:わしお耳鼻咽喉科「ダニ(ハウスダスト)アレルギーの診断と治療」 https://goo.gl/dPBeBg

アレルギーの直接の原因になるのが『生きたダニ』ではなく、『死んだダニ』や『糞』なんて意外ですよね。

でも『死んだダニ』がアレルゲンになるからこそ、『厄介』なんです。

3-1 「熱殺菌」と「除去」の両方が必須

ダニ対策をするときは、「熱殺菌」と「除去」の、どちらかがかけてもNGです。

コインランドリーで、「熱殺菌」するだけではアレルゲンであるダニの死骸や糞が残ってしまいますし、掃除機で「除去」するだけだと、生きたダニは吸い取れませんので、必ず「熱殺菌」と「除去」の両方をしなければなりません。

下記の動画にあるように、生きたダニは掃除機をかけても布団の繊維にしがみつくことができます。


動画:youtube「掃除機で生きたダニは吸い取れない」

4 天日干しではダニの猛威に勝てない

天日干しは、「黒いゴミ袋をかぶせて温度を挙げれば成功する」といった情報もありますが、ダニの猛威には勝てません。

天日干しをして、50℃以上になるのは『布団の表面だけ』なので、『涼しい布団の内側』に潜り込んでしまい、確実な対処ができる可能性はあまり高くありません。

ダニは極めて生命力が強く、簡単には死なない。高濃度の洗剤で布団を洗っても、まったく減らない。天日に干しても、表面にいるダニは弱ったり一部死滅するが、布団の中にいるダニは死なない。

ダニは極めて生命力が強く、簡単には死なない。高濃度の洗剤で布団を洗っても、まったく減らない。天日に干しても、表面にいるダニは弱ったり一部死滅するが、布団の中にいるダニは死なない。
引用:LivedoorNEWS 2015年7月14日付「バカ売れの布団用掃除機レイコップに疑問続出?「ダニ死滅&除去」はデマ?」 https://goo.gl/VLviw3

4-1 半端な対処が余計なストレスを増やす

中途半端な対処は、精神的にストレスが増すだけです。

ダニは目に見えないので『確実な対処』をしないと、仮にダニが人体に影響を与えないレベルまで減らすことに成功できたとしても、ダニがいるのではないかと思いこみアレルギー反応を引き起こすことがあります。

千葉工業大学 工学部建築都市環境学科の小峯裕己教授は、そのような「ダニノイローゼ」について、次のように説明しています。

ダニ検査を何度行っても加害種が検出されず、心理的要因や身体的要因などによってかゆみが収まらないものを、ダニが原因であると信じて疑わない精神的な症状である。

引用:ダニ・カビ完全対策 室内微生物汚染 小峯裕己/編著 井上書院出版

「目に見えないダニがいつも自分のそばにウヨウヨいる」、と思い込んでしまうなんて考えただけでも恐ろしいですよね。

一度「ダニノイローゼ」になってしまうと、ダニ対策に加えて精神的な治療も必要になってしまいます。

ですから、『徹底的に駆除』することが必要なんです!

4-2 1回の費用をいかに安く済ますかがカギ

ダニ対策にかける「1回あたりの費用を如何に安く対処できるか」は、実は非常に大切なんです。

ダニを永久に根絶するのは『ほぼ不可能』なので長期的な対策をする必要があり、1回あたりの費用が高いと、『経済的にかなり負担』になってしまいます。

例えば、YOMIURI ONLINEの発言小町では、次のような投稿がありました。

「もう10年以上になりますが、ダニに悩まされています。
最初にダニが発生したのは、私が掃除をしなかった事に原因があります。
ですが、それからは掃除も毎日しています。
でもどこかにダニの卵が隠れているのか、毎年悩まされるようになってしまいました。
ダニ駆除に使ったお金も100万円くらいになります。

さらに捨てたものとかもあるので、金額は相当なものです。」
 
引用:YOMIURI ONLINE発言小町「何をやってもダニがいなくなってくれません」 https://goo.gl/98oCyU

「100万円もかかるの!?」と思うかもしれませんが、ダニ対策をする時に、「ひとつの対策では効果がない」ということはよくあることです。

そしていろいろな対策を繰り返しているうちに、気が付けば1回あたりの費用が「雪だるま式に膨れ上がってしまう」のです。

下記の表は、1年間にかかる予想費用を記したものです。

費用例

駆除方法 1年間にかかる予想費用 問題点
ダニ用シートのみ ダニシートの枚数×3月に1回×+α
(5,000円×4=20,000円+α)
ダニ用シートだけでは、すでにある死骸や糞を除去できず、他の駆除グッズを買う必要が出てくる。
バルサンのみ バルサンの個数×部屋の個数×2回
(500円×5×2=5,000+α)
バルサンだけでは、アレルゲンとなる死骸が大量に増え、他の対策をしなければならない。
また薬剤を避けるためにカバーで布団を保護するため、部屋のダニを駆除できても布団のダニの駆除はできない。
駆除業者 1回の費用平均20,000円~80,000円 駆除後の翌年の梅雨時期にはまたダニが増え始める。

5 「安く」「徹底的に」できる最良な駆除法

布団のダニ駆除法の中で最も良いのが、「コインランドリー」と「自宅掃除機」を使った方法です。

『1回あたりの費用が安く』、かつ『ダニをアレルゲンである死骸や糞と共に徹底的に駆除』できますので、ダニの被害がほとんどなくなり、長期的な対策が可能です。

対策の順番は、次のようなものです。

  1. コインランドリーで熱殺菌
  2. 掃除機で死骸と糞を除去

詳しく、解説しますね。

5-1 乾燥機を使ってダニをゼロにする

コインランドリーの乾燥機で『熱殺菌』をして「布団の中のダニをゼロ」にするのが、最初のステップです。

ダニは驚異的な繁殖力を持っていて、『少しでも』生き残っているなら、再び増殖し糞をまき散らしますので、『1匹残らず』殺すことがどうしても必要です。

ダニの専門家である環境アレルゲンinfo and careの白井秀治氏は、ダニの繁殖力について、次のように述べています。

室内にいるダニの80%以上はヒョウヒダニで、好条件が重なると、例えば10組のつがいが2カ月後には3000匹以上に、4カ月後には約4万5000匹にも繁殖する。

ダニは梅雨に大繁殖!効果的な“2段階対策”とは?
引用:日経トレンディネット2017年06月02日「ダニは梅雨に大繁殖!効果的な“2段階対策”とは?」 https://goo.gl/4vx8ik

この段階の目標は、「ダニを完全に死滅させ、布団をダニの死骸と糞だけ残す状態」にすることです。

熱と乾燥で「完全に」死滅させる

コインランドリーの乾燥機は、ダニを『完全に』死滅させられます。

ダニの弱点ともいえる、『熱』と『乾燥』のダブル攻撃を『長時間』おこなえるので、ダニを完膚なきまでにたたきつぶすことができます。

コインランドリーの『熱』だけの面を見ても効果が高いことは、愛知県衛生研究所の見解から明らかです。

「(ダニは)高温には弱く、50℃では30分以内に死滅します。」
愛知県衛生研究所「居住環境のダニとダニアレルゲン」
引用:愛知県衛生研究所「居住環境のダニとダニアレルゲン」 https://goo.gl/3x8gQs

ちなみにダニは、「熱」と「乾燥」以外には非常に強く、通常の洗濯機や洗剤だけではほとんど駆除できないんです。

なので、数少ない弱点であるこの2つの攻撃が同時にできるコインランドリーの乾燥機は、『最強のダニ駆除アイテム』なんですね。

「60分以上」まわすのが重要

コインランドリーの乾燥機を使うときは、60分間以上まわしてください。

コインランドリーの乾燥機はダニが死滅する温度である『50℃以上』になっていますので、布団の内部に潜り込むことを考えても、60分あれば十分に熱が浸透します。

NHKためしてガッテンで放送された内容でも、「30分~1時間程度でダニを死滅させることが可能である」と紹介されました。

【家庭用の衣類乾燥機、コインランドリーの乾燥機】
温度が55℃以上になるものがほとんど。そのため、毛布、タオルケットなどは30分~1時間程度で生地の奥まで熱が伝わり、ダニを死滅させることが可能です。さらにコインランドリーには、掛け布団や敷布団まで乾燥できるものもあります。

ためしてガッテン「今こそ!ダニ撲滅宣言」2015年7月22日(水)午後8時放送
引用:ためしてガッテン「今こそ!ダニ撲滅宣言」2015年7月22日(水)午後8時放送 https://goo.gl/LTxiyk

布団だけでなく枕も対策が必要

布団での被害に遭っているなら、枕も一緒にコインランドリーで洗いましょう。

ダニは寝具の中でも『枕が大好き』で、しかもダニが枕にいると『アレルギーが発症しやすい』からです。

枕には、ダニが大好物の『フケ』や『髪の毛』があり、その場所に頭を横たえるので『口』や『鼻』から大量のダニの死骸や糞が入ってしまいます。

枕にいるダニを駆除するためには、下記の方法がありますが、「コインランドリーで布団と一緒に洗うのが一番効果的」といえます。

駆除法 ダニを死滅させる方法 問題点
コインランドリー 布団と同じ 特に無し
布団乾燥機 布団と同じ 家に置いてあれば可能
スチームアイロン 1平方メートル当たり20秒くらい時間をかけて当てる 枕全体のダニに熱をかけるのに手間がかかる
ドライヤー 1平方メートル当たり20秒くらい時間をかけて当てる 枕全体のダニに熱をかけるのに手間がかかる
忌避剤 忌避剤をかけて枕からダニを追い出した後、布団にいるダニをコインランドリーの熱で殺す 布団に逃げたダニを殺さないと、忌避剤の効果がなくなった時戻ってくる
洗濯機、洗濯乾燥機 50℃以上のお湯あるいは乾燥しながら、洗濯物とは別に一緒に洗濯する 高温の水で洗う機能、あるいは乾燥機がついている洗濯機のみ可能

5-2 自宅の掃除機で糞と死骸を除去しよう

自宅の掃除機で、死骸と糞を除去するが2番目のステップです。

この段階での布団は、「すでにあるダニの死骸と糞」に、「コインランドリーによって死んだ大量のダニの死骸」が加わり、「アレルゲンの濃密度」が極限まで上がっている状態です。

マットレスベッドを使っている場合は、この段階でマットに掃除機をかけるのも忘れないようにしてください。

工夫すればどんな掃除機でもOK

高価な掃除機でなくても、『掃除機のかけ方』を工夫すれば大丈夫です。

すでに、コインランドリーでダニを死滅させていますので、あとは「ダニの死骸や糞を出来るだけ吸い取る」ように掃除機をかけ、「新しいダニを引き寄せない」ようにすれば、ダニによる被害はなくなります。

高価な掃除機は、ダニを「殺したり、弱らせたりして吸い取る」よう設計していますが、すでに生きたダニがいないため、『自宅の掃除機』で十分です。

効果的な掃除機のかけ方

ダニ対策の効果的な掃除機のかけ方を、3つ紹介します。

この3つのポイントを意識することで、『アレルゲンの除去』に加えて、『新たなダニが増えないように対処』していることになります。

必要なのは、「ゆっくりと」「定期的に」掃除機をかけ、「掃除機のゴミを定期的に捨てる」ことです。

詳しく、説明しますね。

ゆっくりと掃除機をかける

布団の表裏をゆっくりと掃除機をかけるのが、1つ目のポイントです。

乾燥機によって、ダニはすでに死んでいますが、死ぬ間際に布団の内部に入り込んでいる可能性が高いからです。

「1平方メートル当たり20秒以上」を目安に、『ゆっくり』と『確実』に吸い取りましょう。

定期的に掃除機をかける

定期的に掃除機をかけて、ダニの餌となるフケや髪の毛を残さないようにするのが、2つ目のポイントです。

部屋の中にいるダニをすべて駆除するのはほぼ不可能であり、「新たなダニが環境の良い布団にやってきて増え始める」という事実を忘れてはなりません。

琉球大学医学博士武田冨美子氏らの論文では、「週に1度布団に掃除機をかけることによって、沖縄県でも敷布団のダニ数を低密度(100頭/㎡以下)に維持することが可能」と報告しています。

J-STAGE「B20寝室の掃除機による2年間のダニ除去の試み」
引用:J-STAGE「B20寝室の掃除機による2年間のダニ除去の試み」 https://goo.gl/2s34tb

平均温度の高い沖縄県でも、定期的にかければ掃除機ひとつでダニの増殖を止めることができるなら、日本全国どこでも強い効果が期待できますよね。

ゴミ捨てを定期的にする

掃除機のゴミは定期的に捨てることによって、「掃除機そのものにも対策する」のが3つ目のポイントです。

掃除機に入っているフケやほこりは、ダニにとって『食料の宝庫』なので、ほっておくと掃除機の内部でダニが繁殖してしまいます。

掃除機でダニの死骸や糞を吸い取っても、掃除機そのものが繁殖する場になっているなら、結局新しいダニが布団にやってきてしまいます。

5-3 ダニ対策の最適な頻度

「コインランドリー」と「自宅掃除機」を使った布団のダニ対処法のBESTな頻度は、『時期』よって変わります。

ダニは『高温多湿の時期に爆発的に増え』ますが、『温度や湿度が下がると一気に減り』ますので、いつも同じ頻度で対処するのは賢明ではありません。

愛知県衛生研究所は、ダニの繁殖は湿度と関係していることについて次のような見解を示しています。

「ダニは、(最適60~80%)でよく繁殖します。…湿度50%以下では繁殖できません。

愛知県衛生研究所「居住環境のダニとダニアレルゲン」
引用:愛知県衛生研究所「居住環境のダニとダニアレルゲン」 https://goo.gl/nuuxkA

下記の表を目安に、ダニ対処の頻度を増やしてください。

時期 コインランドリー 掃除機
4月~9月 月に1回以上 週に1回以上
10月~3月 月に2~3回 週に1回~2回

6 長期的な目で見た布団のダニへの対処方法

「長期的な目で見た布団のダニへの対処方法」として、ダニ対策グッズを購入するというものがありますが、購入前によく検討するようオススメします。

必ずしも『高価なもの=効果的』であるわけではなく、安価でも効果的なものもあれば、高価でも思った以上に効果を期待できないものもあります。

ダニ対策グッズの「ダニ専用の掃除機」「防ダニ布団」「バルサン」の効果性について、解説します。

6-1 ダニ専用の掃除機の効果

メリット・デメリット

ダニ専用の掃除機には、「ダニ専用に設計されている」というメリットがありますが、「費用」が高いというデメリットもあります。

ダニ専用に設計されていることは確かに魅力がありますが、「自宅の掃除機で十分に効果を発揮することができる」ということを考えると「費用」は大きなデメリットといえるでしょう。

知名度の高いダニ専用掃除機「レイコップ」と、「ダニ用の後付けノズル」の効果性について解説します。

「レイコップ」の効果

以外かもしれませんが、人気のダニ専用掃除機「レイコップ」では、ダニを殺すことはできません。

レイコップはUV(紫外線)除菌99.9%、3分でハウスダスト除去率90%以上とうたっていますが、あくまで除去できるのはダニの「死骸」や「糞」、および「花粉」です。

生きたダニはレイコップでも吸い取ることはできませんし、UVで「ダニを吸い取ることができるほど弱まらせる」のも難しいです。

ただし、レイコップには次のようなメリットもあります。

  • 普通の掃除機と比べてダニの糞や死骸を吸収しやすい
  • 布団を痛めないでゴミを取り除くことができる
  • ダストボックスが水洗いできて衛生的

「ダニ用の後付けノズル」の効果

通常の掃除機につける「ダニ用の後付けノズル」は、ダニ対策の面で優れた効果があります。

ダニ専用掃除機の「ダニ専用に設計されている」というメリットを活かしたまま、「費用が高い」というデメリットを打ち消すことができています。

特にこちらの商品は、「費用が安く」、「布団に負担をかけないでアレルゲンを除去」でき、さらに「水洗いも出来る」のでオススメです。

ただしすべての掃除機と同様、『生きたダニ』をすべて駆除することはできないということは覚えておいてくださいね。

 

6-2 防ダニ布団の効果

『ダニを通さない』という防ダニ布団は、購入するだけでダニの被害が全くなくなる非常に優れた商品ですが、同時に注意が必要です。

防ダニ布団の中には、本当に効果がある商品は『ごくわずか』であり、「高価な布団がダニ対策として良い商品である」とは限りません。

朝日新聞1995年11月25日(土曜日)掲載「防ダニ布団効果は弱い」
引用元:朝日新聞1995年11月25日(土曜日)掲載「防ダニ布団効果は弱い」より

○防ダニ性をうたっていても、布団カバーのファスナーの部分はダニが通過する可能性が高いこと、また、商品によっては布の部分もダニが通過する可能性があります。
○今回のテスト結果から、価格と防ダニ性の間に相関はありませんでした。

神奈川県公式HP「防ダニ布団カバーの商品テスト」
引用:神奈川県公式HP「防ダニ布団カバーの商品テスト」 https://goo.gl/CWDARJ

メリットデメリット

防ダニ布団には、大きく分けて3種類あり、それぞれメリットデメリットがあります。

どれも、「ダニを通さない」という共通するメリットがありますが、「薬剤の使用」や「通気性」に関してデメリットがあります。

以下に、「防ダニ布団」のメリットデメリットを比較した表があります。

防ダニ法 メリット その他
薬剤加工 薬剤によりダニを寄せ付けない 薬剤を使用しているので、体に合わない場合がある。 信頼できる薬剤が使われているものを選ぶ
高密度繊維 繊維を高密度に織ることでダニの侵入を防止する 高密度に繊維がおられているので、通気性や吸湿性がやや低下する。 機能が低下しない高品質のものを選ぶ

オススメの防ダニ布団

オススメの防ダニ布団は、高密度繊維の山清環境アレルギー研究所の「アレルギークリア」です。

理由はシンプルで、『厚生労働省』により、「発症防止、症状改善効果、薬事法・景品表示法上の表現・表記」が認められているからです。

国民生活センターの報告によると、「薬剤加工よりも高密度繊維が有効」ですが、高密度繊維の中にも「ダニが通過する可能性」があり、価格と防ダニ性の間に相関はありません。」
アレルギークリアは、数少ない「防ダニ効果が証明された布団」なので安心です。

 

6-3 バルサンの効果

部屋全体のダニを一度に駆除できるバルサンですが、残念ながら布団のダニには効果がありません。

バルサンの薬剤は『人体には有害』なので、肌に触れる布団は『カバーで覆う』ことがメーカーにより推奨されています。

「食品、食器、おもちゃ、寝具、衣類、仏壇仏具などは直接煙が触れないように、ビニールシートや新聞紙でカバーをするか、部屋の外に出す。」
バルサン公式ホームページみずではじめるバルサンダニ「使用前に準備すること」
引用:バルサン公式ホームページみずではじめるバルサンダニ「使用前に準備すること」 https://goo.gl/gjzwKn

なおバルサン(燻煙型の駆除剤)は、使い方によっては大変有用な道具です。

詳しくは、「ダニ駆除は正しい知識と便利道具でカンペキ!場所別駆除5つのステップ」で解説していますので、あわせてお読みください。

まとめ

今回は、「布団にいるダニを楽にかつ確実に駆除する方法」を解説しました。

布団にいるダニは、「コインランドリーの乾燥機で熱殺菌」したあとに「死骸や糞を掃除機で吸い取る」ことで、しっかり対策することができます。

正しいかけ方で掃除機を使えば、高価なダニ用掃除機を買う必要はありません。

この記事を読むことによって今すべき「最善手段」と、すぐに解決する「具体的な行動の仕方」について理解することができたと思います。

布団は、一日の中で3分の1を過ごす大切な空間です。

そのような布団に、もしダニがいるならアレルゲンは常にあなたの体内に入り続けます。

ダニ対処法は、こまめに掃除していればいいというものではなく、「正しい根拠に基づいた方法で確実に」行うことがどうしても必要です。

そしてこのような正確な知識は、『今の』あなたの苦しみを解決するだけではなく、『将来』あなたが家族や子供ができた時にも必ず役立つはずです。

皆様のダニ対策が成功することを、心より願っています。