ゴキブリやイタチが屋根裏で運動会(動き回る)を始めてしまって困った…。不運なことにイタチがお宅に住み着いてしまうと毎日のように夜も眠れないほどの騒音被害にあってしまいます。ですが、相手は野生生物で、かつどこにどう潜んでいるかわかりません。

このような問題に直面した場合は駆除業者に頼むのが一番ですが、その前に自力で何とかしてみるのも一つの手です。そこで今回オススメしたいのが「バルサン」。バルサンでイタチは追い出すことが可能なんです。

今回の記事では、屋根裏や天井裏に住み着く『イタチの被害』にお悩みのあなたへ、イタチ駆除にバルサンのメリット・デメリット、使用方法~業者駆除の料金相場までのすべてを紹介します。

この記事を読んで実践して頂ければ、イタチを『住み着いた形跡ごと』屋根裏から追い出すことができるようになります。ぜひ最後までお読みください。

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2 イタチは『殺してはいけない』野生動物

バルサンの効果効能をお伝えする前に、知っておくべき法律があります。『鳥獣類保護管理法』という法律です。

この法律により、イタチを勝手に捕まえたり、殺してはいけないんです。

鳥獣保護管理法
鳥獣保護管理法では、「鳥獣」を「鳥類又は哺乳類に属する野生動物」と定義しています。

「鳥獣」の概念には、平成14年の法改正によりネズミ・モグラ類と海棲哺乳類が含まれることとなりました。

ただし、鳥獣保護管理法第80条の規定により、「環境衛生の維持に重大な支障を及ぼす鳥獣又は他の法令により捕獲等について適切な保護管理がなされている鳥獣」として、ニホンアシカ・アザラシ5種・ジュゴン以外の海棲哺乳類、いえねずみ類3種については、鳥獣保護管理法の対象外とされています。

環境省から引用:https://goo.gl/ItNQAv

イタチを駆除する場合には、事前にイタチたちを『上手く追い出す』方法を把握し、段階を踏んで、屋根裏から着実に追い出しましょう。

2 イタチは『バルサン』で追い出すことができる

イタチはバルサンから発せられる『大量の煙』を嫌う傾向にあるので、『バルサン』のように煙を発する『燻煙剤(くんえんざい)』でも駆除することができます。

燻煙剤による駆除は、イタチ駆除の業者も用いる駆除手段ですので、バルサンを使えば、かなり多くのイタチを屋根裏から追い出せる可能性があります。

もちろんメリット・デメリットもあるのでそれぞれ紹介します。

バルサンを使う2つのメリット

屋根裏にいるイタチをバルサンで駆除すると、以下のようなメリットが得られます。

(1)即効性があり多くのイタチを追いやれる

バルサンを使うメリットは、『煙』という『微粒子をふんだんに含有する空気』によって『たくさんのイタチを野外へ追いやることができる』という点です。

固形忌避剤が『匂い』だけのアプローチであるのに対して、バルサンは『匂い』+『煙』のダブルアタックですから、固形忌避剤を単体で使用した場合よりも『即効性』が期待できます。

(2)ネズミも一緒に駆除できる

『ネズミ用』のバルサンを使えば、屋根裏に住み着いている『ねずみ』も一緒に駆除することができます。ネズミ駆除のために、わざわざ殺鼠剤(さっそうざい)を買わなくても良くなるわけです。

ねずみはイタチの捕食の対象になる動物ですから、イタチを駆除する時に、ぜひとも一緒に追い出してしまいたいもの。屋根裏にバルサンを使う時には『ネズミ用』の製品をチョイスされるとよいでしょう。

バルサンを使う3つのデメリット

“バルサンで得られるメリットの側面”には、以下のような『デメリット』もあります。

(1)お部屋が汚れる可能性がある

機密性の低い屋根裏でバルサンを使用した場合、階下にバルサンの煙や匂いが降りてきて、お部屋が汚れてしまう恐れがあります。

(2)狭い部屋では使用できない

バルサンには『○畳タイプ』などと、製品によってお部屋の対応スペースが決まっています。

たとえば『6畳タイプ』のバルサンであれば、それより狭いお部屋(4畳半など)に使ってはいけません、と、バルサンの公式ページで紹介されているんです。

6畳より狭い部屋では使用しないでください。

できる限り部屋を開放して隣の部屋と合わせ、広さの合計に見合った用量の製品を使用してください。

引用:https://goo.gl/PGeZmx

バルサンを購入する時は、『屋根裏の広さ』を正しく把握した上で製品を選びましょう。

(3)虫が室内に降りてくる危険性がある

屋根裏でバルサンを焚くと、バルサンの煙から逃れようとして、屋根裏に住み着いていた『ムカデ』や『ゴキブリ』などの虫が、室内に降りてきてしまう可能性も考えられます。

屋根裏から降りてきた虫に、室内で飼っている『猫』や『犬』が噛みついてしまうかもしれません。イタチの体表には『病原菌や感染性ウィルスが付着している恐れがありますので、イタチの持つ病原菌やウィルスが、虫を通してペットに感染してしまう危険性があるんです。

ペットは『ペットケージ』で保護する

バルサンを使う時は、ペットをゲージに入れて保護しておきましょう。

ゲージで保護しておくことで、ペットは自由に動き回ることができなくなりますので、屋根裏から降りてきた虫に噛みつくことはなくなります。『イタチの病原菌』や『バルサンの薬剤』から、ペットを守ることができるんです。

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3 バルサン以外で設置すると更に効果的な便利グッズ

イタチはバルサンの他にも『嫌う匂い』があります。

屋根裏と階下との機密性が低く「虫が階下に下りてくるのが怖い」という皆さんは、以下のような『匂いの強い液体(もしくは薬液)』を、固形忌避剤と一緒に屋根裏に置いて、イタチ駆除を試みてください。

木酢液を設置する

木酢液(もくさくえき)とは、木材を焼いて『炭』を作る際に生じる液体のこと。厳密に言うと、炭を作る際に生じる『水蒸気』が冷却され、液体になった物質が、木酢液です。

木酢液には、『作物に住み着く害虫を駆除する』効果や、『作物の成長を促進する』効果が備わっているほか、『イタチ駆除の効果』も期待できます。

木酢液を水で薄め、小皿に少し注いで屋根裏に置いておくと、木酢液の『燻煙臭』と『酢酸臭』をイタチが忌避して、屋根裏を出ていくことがあるんです。

クレゾール石鹸液を設置する

『クレゾール石鹸液』とは、殺菌や消毒の際、水で希釈して使われる石鹸液です。

クレゾール石鹸液は、とても強い『薬品臭』がするため、イタチが忌避する傾向にある液体です。

 
木酢液と同様、水で希釈したクレゾール石鹸液を小皿に注ぎ、屋根裏に置いておくと、イタチがクレゾール石鹸液の匂いを嫌がり、屋根裏を出ていく確率がグッと高くなります。

クレゾール石鹸液を使用する際の注意点

クレゾール石鹸液は、原液のままだと、人の皮膚に『強い刺激』を与えます。

また、ツンとした刺激臭によって目が沁みるように痛むことがあるため、使用する際には、以下のアイテムを必ず着用してください。

クレゾール石鹸液を使用(希釈)する場合に必ず着用するもの

  • ゴム手袋
  • ゴーグルかメガネ

LED電飾を付ける

イタチは、キラキラと光る『ライト』が苦手です。屋根裏に突然、たくさんの光が現れると、イタチは『自分たちが捕獲される』と危険を察知して、穴や隙間から出ていくんです。

イタチ駆除に、1つあると便利なのが『クリスマスツリーに巻きつけるLED電飾』です。

屋根裏の壁に『画鋲』や『テープ』を使ってLED電飾を貼り付けると、イタチは慌てて屋根裏から逃げていきますよ。

固形忌避剤を設置する

イタチは、光の他に『強い匂い』を嫌います。動物用の『固形忌避剤(こけいきひざい)※』を屋根裏に置くと、イタチはその匂いを嫌がり、巣を他の場所(屋外)に移す可能性が高いんです。

※忌避(きひ)…嫌って避けること

 
このように固形忌避剤は、インターネットで気軽に購入できる製品で構いません。

ちなみに“イタチだけに効果を発する忌避剤”は売られていないので、『猫』や『ネズミ』『イノシシ』といった“複数の動物に有効な忌避剤”を用います。

固形忌避剤は、100円ショップでも売られています。

最初から『価格の高い固形忌避剤』を購入するのではなく、100円ショップの『低価格な固形忌避剤』で、その効果を試してみるのもいいと思いますよ。

4 自分でできる『1番効果的な』イタチ駆除3つのステップ

屋根裏の騒音や糞尿被害をなくすために、あなたも実践できる『1番効果的なイタチ駆除方法』を紹介します。屋根裏に住み着くイタチを、以下の手順に沿って完全に駆除しましょう。

手順に沿わなかった場合、イタチを完全に追い出すことができず、イタチ駆除に失敗してしまうかもしれませんので、必ず手順どおりに実践してくださいね。

ステップ1:屋根裏から1度追い出す

まずは、屋根裏に住み着いたイタチを全て追い出しましょう。

『バルサン』を使用する場合の屋根裏

  • 屋根裏にある程度広いスペースがある。
  • 断熱材と距離を置くことができる。
  • 階下との機密性が高い。

こんな屋根裏には『バルサン』を使い、イタチを外へ、速やかに追い出します。

『LEDライト』を使用する場合の屋根裏

  • 屋根裏が狭い。
  • 断熱材が敷き詰められている。
  • 階下との機密性がそれほど高くない場合。

こんな屋根裏の場合には、クリスマスツリーに取り付けるLED電飾を屋根裏に設置し、ライトを点灯させて、イタチを『光』で威嚇して追い出します。

『固形忌避剤』や『木酢液』『クレゾール石鹸液』を、LED電飾といっしょに屋根裏にたくさん置けば、イタチの脱出を促すことができます。

ステップ2:侵入経路を塞ぐ

次に、侵入経路となる『穴』や『隙間』を『金網』や『板』でふせぎます。

屋根裏に通じる穴や隙間を完全に塞ぐことで、イタチは再び屋根裏に入り込むことができなくなります。

ステップ3:『再来防止対策』を施す

イタチの侵入経路を塞いだ後、さらに実践していただきたいのが『再来防止対策も講じておく』ということです。

私たち人間が、目にみえる穴や隙間を塞いだつもりでいても、より小さな穴や隙間を見落としている可能性は十分に考えられます。『固形忌避剤』や木酢液、クレゾール石鹸液など、イタチが嫌う『匂いの元』を、『侵入経路(塞いだ穴や隙間)』の近くや、『イタチが巣を作っていたスペース』に設置しなおしてください。

イタチを追い出し、侵入経路を塞いだ上で固形忌避剤などを配置しておけば、イタチの再来を『かなりの確率』で防ぐことができます。

5 『自力駆除』に疲れたら『業者駆除』を

今紹介したイタチ駆除の方法は、イタチを屋根裏から追い出すために、そして、イタチの再来を防ぐために“効果バツグンな駆除プラン”です。しかし残念なことに、屋根裏のスペースが“かなり狭い”場合には、ご自身で駆除を試みるのが難しいこともあります。

また、我々が見つけることのできなかった『穴』や『隙間』から、イタチが屋根裏に再び侵入してくる可能性は、全くの『0(ゼロ)』ではありません。

イタチが戻ってきたら、それこそまさに『イタチごっこ』です。あなたは今後も、イタチの駆除に多大な『労力』と『精神力』を費やさなくてはなりません。

『いたちごっこ』が怖い場合や、イタチ駆除に疲れた時は、イタチの駆除を専門に行っている『駆除業者』へ、イタチの『本格的な駆除』を依頼するのがオススメです。

ただし、イタチ駆除を業者に依頼した場合、駆除に多額の『費用』がかかります。しかし、イタチ駆除の業者は“着実”に、そして“確実”にイタチを駆除してくれます。

イタチ駆除の業者は『イタチの侵入経路』を全て塞いでくれるので、翌年以降も『駆除の効果』がしっかり持続されるんです。ご依頼主の方は、多大な『費用効果』を実感できるはずですよ。

駆除業者に依頼した場合の料金相場

肝心な『イタチ駆除の費用』ですが、イタチ駆除を業者に依頼した場合、平均的に、15,000~25,000円程度の『基本料金』がかかります。

ただし、15,000~25,000円程度の基本料金は、イタチの『捕獲』にかかる費用であることがほとんどです。

イタチの捕獲以外に、駆除する頭数や、糞尿の清掃・消毒作業も一緒に依頼すれば、だいたい、10万円程度の駆除費用がかかります。

10万円という駆除費用は、決して『安い!』と感じる金額ではありません。しかし、駆除業者は、私たち素人にはどうしても実施しにくい、屋根裏の『清掃』や『消毒処理』を隅々まで、丁寧に行ってくれますので、イタチに荒らされた屋根裏をクリーンな状態に戻すことが可能です。

筆者も、イタチの駆除作業を間近で見学したことがありますが、プロの『手際の良さ』に、感動どころか“ア然”としました。

イタチ駆除に慣れている作業スタッフは、まるで大工さんのように、屋根裏を軽々と移動し、着々と駆除作業を終わらせてくれますよ。

『低価格』に騙されないで!

イタチ駆除を宣伝している業者の多くは、自社のWEBサイトで『費用は低価格』であることを謳(うた)っています。しかし、お安い費用に惹かれて『企業の信用性』を重視しなかった結果『サービスの悪い駆除業者』を選んでしまうこともあるので、『費用の安さ』には注意した方がよいでしょう。

『全ての作業が15,000円で済みます!』というような駆除業者は、一見サービスが良いように見えて、『駆除作業のクオリティ』に疑問符が付きます。

どの作業に、どういった費用がかかるのかを、書面などで提示してくれる駆除業者に相談すれば、他の駆除業者が提示してきた費用と比較できますし、依頼主が納得した上で駆除を依頼することができますよ。

まとめ

今回の記事では、屋根裏にイタチが住み着いてしまった時の『効果的な駆除方法』を紹介しました。

バルサンは、イタチの駆除に効果的です。

ただし、屋根裏の『機密性』によっては、イタチのk病原菌やウィルスを保有する虫が階下に入り込んできて、ペットがその虫に噛みついてしまう恐れもありますので、屋根裏の状態に合わせて駆除を行ってください。

  • 機密性の高い屋根裏には…
    『バルサン』を使った後で、イタチの侵入経路をふさぎ、イタチの侵入経路付近や、巣があった場所に『固形忌避剤』や『木酢液』『クレゾール石鹸液』をおいて、イタチの再来を防ぐ。
  • 機密性の低い屋根裏には…
    『クリスマスツリー用のLED電飾』を設置してライトをつけ、『木酢液』『クレゾール石鹸液』でイタチを追い出し、イタチの侵入経路をふさいだ上で、『固形忌避剤』『木酢液』『クレゾール石鹸液』を、イタチの侵入経路付近や、巣があった場所に置きなおす。

もしもご自身でイタチ駆除に成功したなら、『多大な駆除費用』をイタチのために捻出しないで済みます。

ですので、まずは『自分で駆除作業に挑戦できるか』を、屋根裏の『広さ』や『環境』から推測してみてください。