屋根裏(天井裏)で『コトコト』『カリカリ』『ドタドタ』といった“何かが活動しているような音”が聞こえたら、屋根裏には『ハクビシン』や『イタチ』『ネズミ』といった“野生動物”が住み着いているはずです。

どんなに大手で、有名な住宅メーカーが建設した家であっても、野生動物はそこに隙間さえあれば、屋内に難なく侵入してきます。屋根裏にある、フカフカの『断熱材』は、野生動物にとって非常に都合のよい『巣の材料』となってしまうんです。

とはいえ、駆除業者に頼むと万単位でのお金が出ていくことは間違いありません。あるお客さんはイタチの駆除で20万円もかかってしまった…。という方もいらっしゃいます。

そこで今回の記事では、イタチ駆除の料金相場だけではなく、そもそも屋根裏に住み着く野生動物の種類は何なのか?ということから自力駆除の方法、業者選びのポイントまでのすべてを紹介します。

どのくらいの料金がかかるかを知った上で、最終的に『自分が1番納得できる駆除プラン』を選べるようになるんです。今は『時間』や『焦り』を忘れて、気軽に読み進めてみてくださいね。

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1 屋根裏に住み着く『動物の正体』と起こりうる被害

ここ日本では、温かい季節に入ると『ハクビシン』『イタチ』『ネズミ』といった野生動物による『被害』が相次いで発生します。

彼らは一体、どんな外見をしているんでしょう?まずは、それぞれの外見的な特徴について解説します。

(1)イタチ

私たちの家に住み着くのは、そのほとんどが『チョウセンイタチ』という種類のイタチです。

画像:チョウセンイタチ引用元:https://goo.gl/jMlMAa
こうして遠目に見る分には、イタチって本当にカワイイ生き物ですよね。チョウセンイタチの体長は、オスが28~39cm(尾が16~21cm)、メスは、25~31cm(尾が13~16cm)と、決して小さくはありません。

でも、彼らは見た目に反してかなり『凶暴』な動物。自分よりも大きな『ウサギ』や『ニワトリ』に襲いかかって、食べてしまうこともあるんですよ。さらに、メスは一度に3~6匹の子供を産み、子供たちはおよそ3カ月程度で成獣へと成長します。

(2)ハクビシン

ハクビシンとは、ネコ目ジャコウネコ科に分類される哺乳類です。目の周りや頬が『黒い毛』で覆われているの対し、おでこの部分から鼻筋にかけて、まっすぐ一筋『白い毛』が生えていて、一見『豚っ鼻のアライグマ』みたいな顔つきをしています。

体つきは、まるでネコそのもの。尻尾を含めた体長は100cm前後もあり、体重も2~3kgと重いため、屋根裏に住み着くと、屋根裏が『崩落被害』に遭うようなケースも…。

『食肉目(しょくにくもく)…動物を食べる哺乳類』ですので、駆除の際、安易に手で捕まえようとすると、人間に噛みついてくることもあるので注意してください。

(3)ネズミ

屋根裏に住み着くネズミは、だいたいが『クマネズミ』という種類のネズミです。クマネズミは、 身体がまるで『熊(クマ)』のように黒い体毛で覆われています。

屋根裏に住み着く『ネズミ』の正体画像:https://goo.gl/e4Q2KH
クマネズミの体長は、頭から胴までが14.6~24cm(尻尾も胴体と同じくらいの長さ)程度と、ネズミの中では割と大型です。

クマネズミは、屋根裏などの高い場所に住み着くことが多いんですが、彼らは警戒心が非常に強いため、『警戒心が強い』というその性質を利用して、イタチと一緒に屋根裏から追い出すことができるんですよ。

野生動物によって起こりうる被害

『ハクビシン』や『イタチ』『ネズミ』が屋根裏に住みついてしまうと、私たちの大切な家や家族に、いったいどのような被害が及ぶのでしょう?

『騒音被害』の拡大

『イタチだけ』『ネズミだけ』ではなく、『イタチとネズミ』『ハクビシンとネズミ』というように、「2種類の動物が住み着いている場合」は、屋根裏の騒音被害がさらに大きくなります。

なぜなら、ハクビシンもイタチも肉食獣ですので、ネズミは彼らにとって『格好の餌』となるからです。

ハクビシンやイタチは、ネズミを追いかけて屋根裏を走り回り、ネズミは必死に逃げ回りますから、騒音が大きくなる『相乗被害』が心配です。

『糞尿被害』の拡大

ハクビシンもイタチもネズミも、屋根裏に『糞』や『尿』を排泄しますので、屋根裏が汚れますし、臭いもだんだんと強くなります。

糞尿を掃除せずに放置すると、階下の天井壁に『排泄物のシミ』ができてしまうこともあるんです。

屋根裏の野生動物に気が付いたら、天井にシミができてしまう前に『駆除対策』を講じたいところです。

病原体や寄生虫による『感染被害』

ハクビシンやイタチ、ネズミは病原体や寄生虫を保有している可能性が高い野生動物のため、私たち人間に『病原菌』や『寄生虫』が感染する恐れもあります。

彼らが保有する病原体が『体毛』や『糞尿』から空気中に漂えば、空気中に浮遊している『病原体』を、私たちが知らないうちに口から吸い込んで、感染してしまう危険性があります。

また、野生動物に寄生する『ダニ』や『ノミ』が、屋根裏の入り口を通じて階下に降りてきた場合、それらの寄生虫が私たちに噛みついて、湿疹が引き起こされてしまう危険性も考えられます。

騒音・臭気・汚染・感染といった被害を最小限に食い止めるために、これからさっそく『イタチ・ネズミの完全駆除ガイド』を紹介します。

2 自分で駆除するための野生動物完全駆除ガイド

イタチとネズミは“正しい方法をうまく実践できた場合”に限り、ご自身で駆除することが可能です。

ここでご紹介する駆除方法は、駆除業者に勤めている伯父から実際に教えてもらった駆除プランですので、非常に高い確率で、野生動物を駆除することができます。

以下の駆除方法を順序どおりに実践すると、イタチやネズミを屋根裏から追い出すことができ、なおかつ病原菌やウィルスも消し去ることが可能です。

ただし、順を追わずに実践した場合には、イタチやネズミが屋根裏に残ってしまう可能性がありますので、必ず順を追って実践しましょう。

また、イタチをご自身で駆除する際には、以下の点にも気をつけてください。

『鳥獣保護管理法』に気をつけて!

イタチは『鳥獣保護管理法(ちょうじゅうほごかんりほう)』という法律により、勝手に捕まえて飼育したり、殺してはいけないと定められている動物ですから、駆除の際は『家から追い出す』ことで駆除しなくてはなりません。

鳥獣保護管理法
鳥獣保護管理法では、「鳥獣」を「鳥類又は哺乳類に属する野生動物」と定義しています。「鳥獣」の概念には、平成14年の法改正によりネズミ・モグラ類と海棲哺乳類が含まれることとなりました。

 
ただし、鳥獣保護管理法第80条の規定により、「環境衛生の維持に重大な支障を及ぼす鳥獣又は他の法令により捕獲等について適切な保護管理がなされている鳥獣」として、ニホンアシカ・アザラシ5種・ジュゴン以外の海棲哺乳類、いえねずみ類3種については、鳥獣保護管理法の対象外とされています。

 
環境省より抜粋

もちろん以下でご紹介するのは、イタチを“殺さずに”追い出し、なおかつ再来を防ぐことができる駆除方法です。

(1)イタチ・ネズミが嫌う『ライト(光)』を設置

イタチやネズミは、自分の間近で光を目にすると「敵に見つかった」というように危険を察知して、他の場所に逃げていく習性があるため、『光』がイタチやネズミの駆除に大変効果的です。

ですので、まずは屋根裏に『複数の懐中電灯』を設置しましょう。

屋根裏の入り口を開けて直ぐの床の上に、懐中電灯を2~3本置くと、光を目にしたイタチやネズミは強く困惑し、早ければこの段階で、屋根裏を出ていく個体が現れます。

(2)ネズミ用のバルサンを設置

屋根裏にライトを設置したら、すぐに『バルサン』も設置してください。

 
イタチの嗅覚はとても鋭い上に、彼らは煙を嫌がりますので、バルサンの『匂い』と『煙』がイタチを追い出してくれるのです。

ネズミ用のバルサンを使えば、ネズミも一緒に家から追い出すことができます。

(3)侵入経路をふさぐ

バルサンを焚くと、屋根裏からイタチやネズミが外へ逃げていきますので、イタチやネズミが屋根裏からいなくなったら、彼らが入り込んできた『侵入経路』を金網でふさぎます。

 

 
屋根裏につながる穴や隙間を金網でふさげば、イタチは金網を食いちぎることはできませんので、再度侵入してくることができなくなります。

(4)屋根裏を清掃・消毒する

イタチやネズミの侵入経路をふさいだら、屋根裏に残っている糞を火箸などで拾って清掃し、最後に消毒剤を散布します。

イタチの糞には、病原菌やウィルスが含まれている可能性がありますので、拾う際には以下のアイテムを着用してください。

いらない衣服を着用する

イタチの糞で汚れても構わない『いらない衣服』を着用して、糞の掃除を行います。

糞を清掃した際に着た衣服は、清掃が終わったら脱ぎ、糞を拾い集めたゴミ袋に密封して捨ててください。

軍手を着用する

糞の清掃の際に手が汚れてしまわないよう、軍手を着用して掃除を行い、使い終わった軍手は衣服と一緒に、糞を拾い集めたゴミ袋へ入れて捨ててください。

消毒剤はどんなものを使用する?

屋根裏の除菌に使う『消毒剤』ですが、ペット用に売られている『カモス パルボスペット用除菌消臭水』がオススメです。

『カモス パルボスペット用除菌消臭水』は、食品添加物を原料に開発された『プロ仕様』の糞尿消臭・除菌剤。

中性の液体であることから、人の肌に触れても肌荒れが起こる心配はありませんので、安心して散布することができます。

糞尿の臭いを消臭できるほか、空気中に散布して『空間除菌』を行うこともできるため、大変便利です。

 

 

(5)『匂い』の強いアイテムを置いて再来防止

『固形忌避剤(こけいきひざい)』や『クレゾール石鹸液』『木酢液(もくさくえき)』のように『匂い』の強い物を屋根裏に置いて、イタチやネズミの再来を予防しておきましょう。

私たちは、たとえ目に見える穴や隙間をふさいだとしても、他の穴や隙間を見落としてしまっている可能性があります。

侵入経路をふさいだ上で、匂いの強いものを屋根裏に置いておけば、嗅覚の鋭いイタチやネズミはその匂いを嫌がり、再び屋根裏に入り込めなくなります。

固形忌避剤とは?

固形忌避剤とは、野生動物が嫌う『匂い』を放つ、固形の薬剤のことです。

イタチは、固形忌避剤(こけいきひざい)の匂いを嫌うため、イタチの再来防止に大変効果的です。

ちなみに、忌避(きひ)とは『嫌って避ける』という意味。

イタチ用の固形忌避剤は売られていませんので、購入する際は『猫』や『犬』『イノシシ』といった『野生動物用の固形忌避剤』を選んでください。

 

 

クレゾール石鹸液とは?

クレゾール石鹸液とは、手や傷口の消毒に用いられる、『薬品臭』が極めて強い薬液のことです。

イタチは、クレゾール石鹸液の強い匂いも嫌がりますので、再来防止にかなり役立ちます。

薬局やドラッグストアで購入できますので、簡単に入手することが出来ます。

 

 
簡単に入手可能ですが、使用する際は、以下の2点に気を付けてください。

ゴム手袋を着用する

クレゾール石鹸液は、通常、希釈して使用する薬液であり、原液は人の皮膚に強い刺激を与えます。

クレゾール石鹸液を希釈する際には、手についてしまわないよう、必ずゴム手袋を着用しましょう。

※イタチを駆除するために使う、クレゾール石鹸液の希釈倍数は、特に定められていません。

強烈な匂いが保たれる程度に水で薄めて、小皿などに入れて屋根裏に置いて下さい。

ゴーグルorメガネを着用する

クレゾール石鹸液を希釈する際、原液がはねて目に入ってしまうと、眼球に刺激が加わりますので、ゴーグルがあればゴーグルを着用し、なければメガネを代用してしてください。

木酢液とは?

木酢液とは、木を燃やして『炭』にする際に発生する水蒸気から精製される液体です。

木酢液(もくさくえき)の強烈な『タール臭』『酢酸臭(さくさんしゅう)』も、イタチの再来防止に大変効果的です。

 

 
酢液も、原液は刺激の強い液体ですので、使用する際にはゴム手袋やゴーグル、メガネを着用しましょう。

また、木酢液でイタチを駆除する際の希釈倍数も特に定められていませんので、匂いが保たれる程度に水で薄めて、小皿に注いだものを屋根裏に置いて使ってください。

自力駆除のメリット・デメリット

自力駆除のメリット

自力駆除のメリット。それは『駆除料金を低く抑えることができる』という点に尽きます。

自力で駆除できれば、駆除業者に依頼する料金の1/5程度で追い出すことも可能です。

どのくらい料金が抑えられるか、については、「費用を限界まで節約!自分でできるイタチ駆除方法3選」で料金の比較も紹介しておりますので、合わせてお読みください。

自力駆除のデメリット

対してデメリットは、イタチやネズミの駆除作業に『多大な労力と精神力が削られる』というところ。

野生動物は、ペットとは違って『警戒心』が極めて強い生き物です。ネズミよりも、イタチの方が攻撃性が強い傾向にあるため、駆除を行う際に万が一、あなたの近くにイタチがいたら、彼らは噛みついて攻撃してくるかもしれません。

とはいえ、イタチをはじめとする野生動物には『危険なもの』から逃げる習性がありますので、噛みついてくるのは、あくまでも『あなたが突然イタチのすぐそばに現れた時』くらいだと思います。

あなたのご主人さまにも、この記事に目を通していただき、屋根裏の駆除作業を自力で行うか、業者に依頼するか、相談してみてくださいね。

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3 プロの駆除料金相場は6~20万円

屋根裏に住み着いてしまった野生動物を、駆除業者に駆除してもらうと、およそ60,000~200,000円程度の駆除料金がかかるんです。

これは、私たちにとって決して『安い』とは言えない金額ですが、“駆除のプロフェッショナル”たちは、屋根裏の野生動物を“全て”駆除してくれますし、彼らに再び住み着かれる心配も“全く”なくなります。

ちなみに、駆除料金が60,000~200,000円と、金額が大きく開いているのはなぜでしょう?
それは、野生動物の駆除料金が『駆除する動物の頭数』や『屋根裏の広さ(面積)』によって、大きく変動するからなんです。

駆除業者選びのポイント

以下の3つの条件をクリアしている駆除業者を選ぶことをオススメします。

  1. 事前に駆除内容とその料金を、こと細かく説明してくれる駆除業者
  2. 駆除作業完了後のアフターサービスがある駆除業者
  3. 害獣駆除に特化している駆除業者(便利屋さんには依頼しないこと)

業者駆除に依頼するメリット・デメリット

業者駆除のメリット

あなたがもし、野生動物の駆除業者に駆除を依頼した場合には、以下のようなメリットを感じることができます。

糞尿の臭いや汚れが完全になくなる

野生動物の駆除業者は、屋根裏に住み着いた野生動物の糞尿を、すみずみまで綺麗に清掃してくれますので、巣の汚れはもちろん、糞尿の臭いもスッキリ解消されます。

野生動物が再び来なくなる

駆除業者は、野生動物が入り込む『穴』や『隙間』を見つけ出し、全てふさいでくれますので、今後、再び同じ被害に遭わずに済みます。

巣を消毒してもらえる

イタチやネズミを駆除業者に駆除してもらうと、巣に残っている病原菌やウィルスをしっかりと消毒してもらうことができます。

業者駆除のデメリット

上記のメリットに対して、反対に『駆除を業者に依頼するデメリット』といえば、やはり『高額な料金がかかる』という点が大きいです。

「駆除にはできるだけ費用をかけたくない」という方は、先ほどご紹介した『自力駆除ガイド』にトライしてみてください。

まとめ

今回の記事では『イタチ・ネズミ・ハクビシンの見た目に関する特徴』や『自力で完全に駆除する方法』『イタチ・ネズミ・ハクビシンを業者に駆除してもらった場合の料金』を紹介しました。

  • イタチとネズミを自力で駆除する際には、まず屋根裏に『懐中電灯』を2~3本設置し、同時にバルサンを焚く
  • イタチとネズミが屋根裏から出て行ったら『金網』で穴や隙間をふさぎ、強い匂いを放つ『固形忌避剤』や『クレゾール石鹸液』『木酢液』を屋根裏に設置して再来を防ぐ
  • ご主人と、今後どのように駆除を行うかについて、よく話し合うこと
  • 業者に駆除を依頼する際には、作業内容とその料金を丁寧に説明してくれる業者を選ぶこと
  • 業者に駆除を依頼する場合には、作業完了後のアフターサービスが充実している業者を選ぶこと
  • 便利屋さんではなく、害獣や害虫駆除を専門的に行っている業者を選ぶこと

『誰が』駆除を行うか、ということも重要ですが、『いつ』行うかということについては『今すぐにでも実行してください』というのが、筆者の意見です。

もちろん、野生動物に罪はありませんが、彼らが放つ活動音や糞尿は、『騒音』『悪臭』として、私たちの大切な生活を妨害してくるんです。

屋根裏の動物を少しでも早く追い出してしまい、かけがえのない日常を取り戻しましょう。