「中古住宅を買ったが、シロアリ予防はした方がいいのか?」「ご近所でシロアリの被害が出た!」「シロアリ予防を業者に頼むと、かなり高くつくと聞いたが、本当にやらないといけないのか?」シロアリ予防は必要だと感じているものの、いまいち踏ん切りがつかないと思い悩んでいませんか?
結論から言うと戸建てに長くお住いの方・これから住まれる方であれば、必ず シロアリ予防策は打っておく必要があるでしょう。 シロアリというのはあなたが思っている以上に深刻な被害を及ぼします。

そこで今回は、予防の必要性から、自分で予防する場合、業者に依頼した場合の費用相場、効果的な予防のタイミングをお伝えします。最後まで読んで実践してもらえば、シロアリ予防の適切なタイミングがわかり、金銭面・感情面で損することなくシロアリ予防ができるようになります!

クジョカツへのお問い合わせはこちら

1 【家を蝕むシロアリ】予防の必要性とは?

まず先に、「シロアリ予防は絶対に必要だ」とお伝えしておきます。その大きな理由は、「震災による自宅の倒壊」「築年数ごとに上がるシロアリ被害率」にあります。

理由その1:地震で倒壊する家のほとんどにシロアリ被害があった

シロアリ予防をしないで過ごすことは、そんな地震の頻発している日本で全くの無防備で大災害に立ち向かっているようなもの。
阪神大震災で倒壊した住宅を調査したところ、次のことがわかりました。

  • 倒壊した住宅のほとんどにシロアリによる腐朽が確認された
  • 震災での死因のほとんどが住宅倒壊による圧死だった

日本は世界でもまれにみる「自身大国」です。「家を守るため」にシロアリ予防を行うことは必須です。

理由その2:築年数が経つほど「被害発生率」と「被害再発率」があがる

築年数が5年を過ぎたあたりから、シロアリの被害が発生し始めます。新築をたてる際に使用する木材の防腐防虫薬剤の効果は、最大で10年のものがほとんどで、それも雨風などによって日々薄れていくからです。

シロアリのつけ入るスキは日々増え、すでに被害に遭ってシロアリが食いつぶした家に、さらに新たなシロアリがやって来てとどめをさすことすらあります。

シロアリ被害実態調査報告書
引用:https://goo.gl/D35ZDW

2 自力策も業者依頼法もわかる!薬剤散布法での効果的な予防法と費用

「シロアリ予防はしたい」「でもあまりお金をかけたくないんだよね…。」「自分でやるのはあまり自身がないけど、業者に依頼すれば高くつきそう…」そんなあなたに、「自分で予防する方法」と「業者に依頼して予防する方法」を両方紹介します。

どちらが自分に向いているか、判断してみましょう。

予防方法 自分で予防 業者が予防する
施工時間 1~2日 1日
持続効果 3~5年 3~5年
費用 約60,000円 150,000~300,000円
リフォーム保証 なし あり
メリット
  • 費用が安い
  • 万が一の保証がある
  • 手間がない
  • 設備購入の必要がない
デメリット
  • 薬剤散布にとてつもない手間がかかる上、散布(乳剤)の際、服がびしょびしょになる
  • 何かと色々と購入する必要がある
  • 万が一の保証がない
  • 自力予防と比べて高い。

(1)自分で予防する方法

自分で予防するときは、『必要な物を揃える』『自分で時間を作って作業する』だけなので、出費は薬剤など必要な物を揃えるための購入費用のみです。

事前に揃える3つの準備物

薬剤散布の場合の準備物は、『薬剤(乳剤)』『動力噴霧器』『カッパ』の3つです。

薬剤(乳剤)

薬剤は乳剤を買っておくと手間と費用を抑えた予防ができます。
以下の薬剤はプロも使用している上、安全性も、効果はお墨付きの商品です。

 
この商品は、50倍に薄めて使用します。

(2)動力噴霧器

乳剤を撒くのには、大量の水を使います。そのため、ある程度圧力の出る噴霧器でないと時間がかかってしまいます。
※建坪30坪であれば200リットル必要です。

※背負いタイプもありますが、床下に入るとなると背負うことができないのでオススメしません。

 

(3)カッパ

軒下にて乳剤を噴霧する際、衣類はほぼ濡れてしまいます。薬剤がつくので、万が一のことも考えてちゃんとしたカッパを用意しておきましょう。

     

    費用は80,000円程度

    薬剤散布であれば、およそ80,000円くらい用意しておけば大丈夫です。

    道具 建坪約30坪当りに必要分
    薬剤 タケロックMC50スーパー 2リットル分
    32,400円=16,200円(1リットル)×2
    動力噴霧器 40,000円
    カッパ 3,000円~5,000円
    合計 75,000円~80,000円

    自力駆除作業5ステップ

    予防する箇所は大きく「土壌処理」と「木部処理」が必要です。

    土壌処理

    一般的に被害の多いシロアリ(ヤマトシロアリやイエシロアリ)は、一般に地中を通って建物内に侵入してくることが多いです。

    そのため、建物の基礎の内側や束石の周囲、その他シロアリが通過する恐れのある土壌を薬剤で処理することが、シロアリの侵入を防止する最も効果的な方法になります。

    木部処理

    シロアリは土の上だけで生活しているわけではありません。木材部にもシロアリは潜んでいて、実際に実害が出るのは木材部です。

    方法は、木材表面に薬剤を噴霧器で吹き付けるか刷毛等で塗布する方法と、木材や壁体に穿孔して薬液を注入する方法の2つがあります。
    新築建物の木部処理は、通常、地面から1mまでの部材、浴室回り部材、洗面所や台所等の水回り部分の木材を処理します。

    また、木口、切り欠き、ボルト穴、仕口、接合部、コンクリート接触面等は特に入念な処理が必要とされます。

    作業手順
    商品選びを間違わない限り失敗はしにくいですし、それほど難しくありません。手順通りに行いましょう。

          1 準備

          乳剤を希釈して、動力噴霧器に入れておきます。(200倍に薄めます
          軒下に入るので、カッパも着ておきましょう。

          2 養生(ようじょう)

          侵入口や通路の養生をします。

          ※養生とは、建築工事などで破損を防止するための施工です。

          3 木部処理

          動力噴霧器を使い、木部に薬剤を吹きつけます。
          完璧な予防をしたいのであれば、木部内部に薬剤を浸透させるために、孔をあけて薬剤を注入します。

          土台や束柱へも薬剤を吹きつけ、もしくは塗布します。

          4 土壌処理

          動力噴霧器を使い、木部に薬剤を吹きつけます。
          完璧な予防をしたいのであれば、木部内部に薬剤を浸透させるために、孔をあけて薬剤を注入します。

          土台や束柱へも薬剤を吹きつけ、もしくは塗布します。

          5 清掃

          木部処理同様に、土壌部分にもしっかりと薬剤を散布しておきましょう。

          (2)業者に依頼して予防する方法

          業者に依頼する場合は、「建ててもらったハウスメーカー」に依頼するか、「専門業者」に依頼するかという2つの方法があります。

          (1)ハウスメーカー

          ハウスメーカーに依頼する場合は、「ハウスメーカーの仲介」によって専門業者がシロアリ予防をしてくれます。

          メリット
          • 家の構造をしっかり熟知した上で駆除業者さんを紹介してくれるので、あなたの家に合った施工を提案してくれる
          デメリット
          • 直接駆除業者に依頼するよりも若干割高になるでしょう。
          依頼方法
          • ハウスメーカーさんに依頼したい場合は、担当の営業マンに電話すれば対応してくれます。

          (2)シロアリ駆除業者

          シロアリ駆除業者さんは、専門知識を持った駆除のプロが予防をしてくれます。

          メリット
          • 家の構造をしっかり熟知した上で駆除業者さんを紹介してくれるので、あなたの家に合った施工を提案してくれる
          デメリット
          • あなたが駆除業者さんを探す必要がある。
          • チラシやホームぺージを見て「良心的かどうか」は判断できない。
          依頼方法
          • タウンページでも、インターネットでもいろんな業者さんが出てきますので、探してみましょう。

          信頼できる業者か見極めるためのチェックシート

          2.3社見積もりをとってみて、以下の項目をクリアしているのであれば信頼できます。

          チェック項目 理由  
          施工前後の写真を撮ってもらう 悪質業者は、被害のある画像をあなたに見せて、被害がないのに施工をせまってきます。
          相場通りである 1坪当り6,000円~10,000円くらいがプロの業者の相場です。それ以上安かったり高かったりした場合は注意しましょう。
          5年リフォーム保証(最大300万円)がある 薬剤が有効なのはおおよそ3~4年程度。
          プロが施工してもシロアリ予防が絶対というわけではないので必須項目です。

          アフターサービスがある
          (1年に一度無料定期点検)
          毎年様子を見に来てくれる業者は、安心できる材料となります。

          もし、「業者選びは面倒…でも自分ではやりたくないな」と感じたら、『失敗しない!優良なシロアリ駆除業者を選び抜くための4つのポイントとオススメ業者5選』でオススメ業者を紹介していますので参考にしてみてください

          プロの予防施工の費用相場

          予防費用の相場は、1坪当りで5,000円~10,000円程です。建坪30坪の住宅であれば150,000円~300,000円、60坪であれば300,000円~600,000円くらいです。

          ただし、万が一予防前の点検でシロアリ被害が見つかった場合は、駆除が必要になります。
          万が一駆除まで必要になった際の相場費用については、『依頼前にチェック!シロアリ駆除の費用相場と安く押さえるコツ』で解説していますのであわせてご確認ください。

          クジョカツへのお問い合わせはこちら

          3 シロアリ予防に効果的な時期とタイミング

          シロアリ予防には住宅の状態によって効果的な時期とタイミングがあります。
          色々と条件がありますが、「新築時」「築年数10年以上」「羽アリを見かけるようになった時」、この3点さえ抑えておけば十分です。

          新築時

          まだ建てたばかりだからシロアリは関係ない?いいえ、そうではありません。
          新築時だからこそ防除施工をしておくことで、シロアリを寄せ付けない家ができるようになりますし、シロアリの心配をすることなく普段の生活を送ることができます。

          築年数10年以上

          築10年以上の住宅となると、シロアリの被害に遭遇する確率は、一気に跳ね上がります。

          あなたの家が築年数10年を経過しているにも関わらず、シロアリ予防をしていないのであれば、施工しておくべきです。

          羽アリを見かけるようになった時

          羽アリを見かけるようになった
          一度でもシロアリの羽アリが出たということは、近くにある程度発達した巣がある可能性があります。
          羽アリだから大丈夫と思って放置していると、いつの間にかシロアリ被害に遭遇することもあるんです。

          もし羽アリを頻繁に見かけるなら、自宅にシロアリ被害がないかセルフチェックしてみましょう。セルフチェック方法については、『シロアリ被害かどうか今すぐ判断できるようになる5つの重要ポイント』を参考にしてみてください。

          まとめ

          新築であったとしても、中古住宅であったとしても、シロアリ予防はあなたの家を守るためにとても重要な作業です。

          業者さんに依頼した場合、パッと見の料金は高く感じるかもしれませんが、5年保証を考えると毎月2,500円~5,000円程度の保険です。

          ※建坪30坪で、「総額÷60ヵ月」で算出した場合。

          さらに1日に換算すると、80円~170円程度。
          コンビニでペットボトルのジュースを我慢するだけで、家がボロボロになるリスクをかなり減らすことができるんです。

          シロアリ被害は100%遭遇するわけではありませんが、100%遭遇しないというわけでもありません。
          ありえそうなことで万が一のことを考えて日々を生活するより、安心した状態で日々生活しておいた方がストレスなく楽しく過ごせます。
          あなたの家が100%の安心で包まれることをお祈りしています。