もしも『屋根裏や天井裏』に“こうもり”が住み着いてしまったら、あなたならどうしますか?どんなに新しいお家でも、屋根裏につながる『通気口』や『隙間』が野生のコウモリに見つかれば、いとも簡単に『野生コウモリの住処(すみか)』にされてしまいます。

我々女性陣が、屋根裏という狭いスペースで、なおかつ薄暗い室内の中で1人、野生コウモリに立ち向かうのは、ものすごく過酷です。お子さんが成人して実家を出ているなら、頼れるのは『長年寄り添ってきた夫』だけ。

しかし、もしも夫が協力してくれない場合、私たちは自分一人で“ベストな選択”をしなくてはなりません。もし、筆者の夫が『コウモリは汚いから屋内で殺すなよ!』とか言うだけで、何もしてくれなかったら、すぐさま“別居”の2文字が頭をよぎると思います。

しかし今回の記事では、『コウモリ駆除経験のある筆者』が、自宅の『外観』を乱さずに実践できる『コウモリ駆除対策』を紹介するので『コウモリ駆除に対する不安』が速やかに解消されます。

また『コウモリ駆除業者に務める伯父からのアドバイス』も合わせて紹介しています。旦那さんとの仲が険悪になる前に(筆者だけ?)、コウモリをご自宅から『完全に』追い出しましょう。完全に追い出す方法がわかれば、追い出したコウモリが再び戻ってくる恐れもなくなりますよ。

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1 あなたの家にいるコウモリの正体と危険性

コウモリについて知っておきたいこと
皆さんは、ご自宅に住み着いている『コウモリの正体』を把握していますか?
我々が、自宅の外や中で遭遇するそのほとんどは『アブラコウモリ』という『小型の野生コウモリ』です。アブラコウモリとは『日本に最も多く生息しているコウモリ』です。

体調は5cm前後。『灰色』と『オリーブ色』が入り混じる体毛に覆われていて、翼を閉じていると、見た目が『ネズミ』に非常に似ています。

アブラコウモリは、我々人間が住む家屋を『住処(すみか)』に選ぶことが多いので、皆さんのご自宅に住み着いているコウモリも、野生のアブラコウモリである可能性が高いです。

アブラコウモリとは?

体長50mm程度のコウモリ.毛はあまり密でなく,背面は灰色がかったオリーブ色で白色部が若干混じる.腹面は灰褐色.幼体は成体より暗色.耳は薄い.

引用元:国立研究開発法人「国立環境研究所」

1-1 鳴き声を聞けば本当にコウモリか判別できる

屋根裏で物音がしたら、その音の中に『アブラコウモリの鳴き声』が混じって聞こえるかもしれません。アブラコウモリの鳴き声は、近くで聞くと『キシャーッキシャーッ』という、鋭く“か細い音”に聞こえます。

それが、少し離れた場所で聞くと『チィチィ』『キィキィ』という『小鳥の鳴き声』に似て聞こえるようになります。

コウモリは視力が発達していない動物であるため、鳴き声と一緒に『超音波』を放って物に当て、距離感を測りながら空を飛んでいます。超音波が含まれる『コウモリの鳴き声』は、人間にとって少し耳障りな『甲高い音』として認識されます。

屋根裏から、『チィチィ』というような鳴き声は聞こえますか?

1-2 アブラコウモリによる“3つの脅威”

屋根裏から『チィチィ』といったか細い鳴き声が聞こえたら、野生のアブラコウモリが住み着いている『サイン』です。

アブラコウモリは、我々人間の家屋に住み着くことで、次の3つの『被害』を生み出します。

糞の『臭い』による被害

屋根裏に住み着くと、どの個体も場所を選ばず『沢山の糞』をします。糞は瞬く間に屋根裏中に溜まっていき、臭いが室内にまで充満してしまいます。

薄暗く外敵の襲来がない『屋根裏』は恰好の住処ですから、何とかしない限りあなたは悪臭の中で生活する羽目になります。

糞に含まれる『カビ菌』の浮遊

糞には『沢山のカビ菌』が含まれています。乾燥した糞は、カビ菌とともに空気中を漂って私たちの部屋に入り込みます。そして、室内の『綺麗な空気』は、『汚染の被害』に遭ってしまいます。

『寄生虫』による被害の恐れ

身体の表面には『シラミ』『ダニ』といった害虫が寄生しています。コウモリの体表に巣食う寄生虫が、何かの間違いで私たちの皮膚に寄生すれば、かゆみや湿疹などの『皮膚障害』が引き起こされてしまいます。

1-3 殺処分は絶対厳禁

コウモリは、駆除の際『1匹たりとも殺してはいけない決まり』になっています。野生動物を保護するために設けられている『鳥獣管理保護法』の中で、コウモリは『故意による捕獲・飼育』『殺処分』をしてはいけない動物に認定されているからです。

コウモリを殺すと1年以下の懲役か100万円以下の罰金

鳥獣保護管理法では、「鳥獣」を「鳥類又は哺乳類に属する野生動物」と定義しています。「鳥獣」の概念には、平成14年の法改正によりネズミ・モグラ類と海棲哺乳類が含まれることとなりました
抜粋元:環境省『鳥獣管理保護法』2より

では、屋根裏からコウモリを追い出したい時、私たち人間はどうしたらよいのでしょう?

2 自力で家から『確実に』追い出すプラン

困っている方はぜひ、今から紹介する“アブラコウモリを家から『確実に』追い出すプラン”を実践してください。

こちらで紹介する『駆除プラン』がなぜ効果的なのか?『理由と根拠』を理解していただくために、1つずつ解説いたします。

2-1 『撃退グッズ』が効果的な理由と根拠

コウモリは『大量の煙』や『超音波を乱す物質』を嫌うため、以下で紹介する『撃退グッズ』がコウモリ駆除に役立ちます。

発煙駆除剤『バルサン』で屋根裏からあぶり出す

アブラコウモリは、『バルサン』のような『発煙駆除剤』が発する煙を嫌います。

屋根裏で、窓を開けた状態でバルサンを焚くと、コウモリは煙から逃れようとして屋根裏から飛び立っていきますので、コウモリを『一時的に』家から追い出したい場合には大変効果的です。

しかし、コウモリが屋根裏に侵入した経路(家屋・屋根の間の穴や隙間)を完全に塞いでおかないと、バルサンの煙が消えた屋根裏にコウモリが戻ってきてしまう恐れはあります。

燻煙式殺虫剤『蚊取り線香』で軒先から追い払う

蚊取り線香も、バルサンと同じ意味合いで、コウモリ駆除に有効なアイテムです。

筆者も、『屋根と外壁の隙間』に住み着いたコウモリを駆除するため、軒先に蚊取り線香をいくつか吊るしたことがありますが、その場所にいたコウモリは確かにいなくなりました。

ただ、蚊取り線香が発する煙は、バルサンよりもずっと量が少ないので、屋根裏のコウモリ駆除には不向きです。

超音波を乱す『磁石』で寄り付かせない

コウモリが鳴き声と一緒に発する『超音波』は『磁石』の存在によって乱されます。磁石を『コウモリを追い出したい場所』に置けば、私たちが予想する以上の効力を発揮することがあります。

筆者も、窓枠の上側やエアコンの室外機の『目立たない部分』に、ダメもとで、100円ショップから買ってきた『丸型磁石』をテープで貼り付けたことがありました。以来、確かに、磁石の周辺にコウモリが寄り付くことはなくなりました。

ただし、磁石を『屋根裏』の壁に貼り付けてコウモリを駆除するためには『数えきれないほどの磁石』が必要になりますので『現実的なプラン』であるとは言えません。屋根裏には、磁石よりも“さらに有効“な『駆除アイテム』を使います。

2-2 家の外観を損ねない!『丸秘アイテム』を利用した駆除対策

ご自宅に『テグス』はありませんか?テグスとは『ナイロン製の糸』のことです。ビーズアクセサリーを作ったり、釣りをする時に使われる“透明な糸”ですね。テグスを屋根裏に張り巡らせると、コウモリが住み着かなくなります。

なぜなら、屋根裏の空間にテグスを張り巡らせると、コウモリの身体や翼がテグスに引っかかって、飛び回れなくなるからです。自由に飛び回ることができない空間に、コウモリが住み着くことはありません。

また、テグスは『目に見えにくい質感』をしているため、玄関や車庫など、目立ちやすい場所に施しても、ご自宅の『外観』を損ねずにコウモリ対策を施せます。

もしもこれからテグスをご購入されるなら、沢山使うことを見越して、ある程度『長さのあるテグス』を選ばれるのがオススメです。

丸秘アイテム『テグス』の効果的な使い方

  1. まずは屋根裏の窓を開け、『室内』に通じる『穴』や『隙間』を養生テープで塞いだあと、『バルサン』のような発煙駆除剤を使って、屋根裏からコウモリを完全に追い出します。
  2. 屋根裏から『外』に通じる『隙間』『穴』にテグスを幾重にも張って“コウモリの再来”を防ぎます。
  3. その後、屋根裏の空間全体にテグスを重ね合わせるように張り巡らせて完了です。

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3 より確実で即効性のある駆除が可能!『業者による駆除』

『バルサン』『テグス』を使ったコウモリ駆除の効果は“絶大”です。しかし、『バルサン』『テグス』を使った駆除を、女性が1人で全てこなすには、多大な『労力』と『根気』そして何より、コウモリと直接対峙する『勇気』が求められます。

また、外から屋根裏につながっている『穴』や『隙間』を全て塞がないと、一度のコウモリ駆除作業にかけた『労力』や『費用』が全て無駄に終わってしまうこともあるため、『通気口の断絶』は徹底して行わなくてはなりません。

『お一人での駆除』に悩んだら、以下の条件に当てはまる『コウモリ駆除業者』を利用することも検討されるとよいでしょう。

3-1 プロに聞いた!『失敗しない』駆除業者の選び方

ところで筆者には、他県に在住している『コウモリ駆除業者に勤務する伯父』がいます。伯父は以前、コウモリの糞害に悩んでいた筆者に「もしもコウモリ駆除を依頼するなら“こんな業者”にしなさい」とアドバイスをくれました。

コウモリ駆除業者に勤める伯父からの業者選びのアドバイス

  • 『コウモリ駆除に特化している業者』を選べ!
  • 近所の便利屋ではなく、“サービスが充実している”専門業者を選べ!
  • 『画像』や『映像データ』を使って、コウモリの住処となっている屋根裏の状況をしっかりと説明し、私たちが納得した上で駆除を施工してくれる業者が理想的だ!
  • 駆除だけでなく、コウモリがいた場所に『消毒処理』まで施してくれるような、『仕事が行き届いている業者』を選べ!
コウモリ自体は嫌いではない(むしろ好きな)筆者はその後、コウモリの糞害を自力で解決できてしまったため、駆除業者へ依頼することはありませんでした。

しかし、筆者の住む地域では、コウモリが姿を現し始める『暖かい時期』になると『コウモリ駆除を依頼する住民』がポツポツと出始めます。

コウモリの駆除を専門業者に依頼した住民の方は、翌年以降、コウモリ被害に悩むことがなくなります。

3-2 駆除費用全国相場は2.5万~3万程度

コウモリ駆除を業者に依頼した場合、大体の相場は25,000円~30,000円程度です。『駆除するスペースの広さ』や『駆除するコウモリの数』によって、料金が増額することもあります。

コウモリ駆除を依頼する場合は、事前にいくつかの駆除業者へ『駆除料金』を電話で問い合わせ、その時に『最大でかかりうる費用』についても質問しましょう。

現地で見積もりを取るとより正確な料金を出してもらえます。「サービスと料金との“つり合い”がとれている」と感じられる業者が見つかった場合には、速やかにコウモリ駆除を依頼しましょう。

建築構造別でのMAX料金の相場については、『適正価格でコウモリ駆除をするために知っておきたい費用相場』で解説していますのでぜひあわせてご確認ください。

まとめ

今回の記事では、コウモリを駆除するために効果的な『駆除プラン』や、オススメな『駆除業者の選び方』について紹介しました。

コウモリは、我々人間の住む場所では『害獣(がいじゅう)』として認識されやすい生き物ですが、私たちの見えないところで『クモ』や『蛾』といった害虫を食べてくれる『益獣』でもあります。

今は野生コウモリを忌々しく感じていても、駆除さえスムーズに進めば、彼らを強く意識する日々に終わりがやってきます。

親切に対応してくれて、なおかつコウモリ駆除を熱心に行ってくれる業者が見つかるといいですね。