カチカチ!という威嚇音と、ブブブブブッ!という恐ろしい羽音。
あなたは今まさに、自宅に見つかったスズメバチの巣に、頭を抱えていませんか?
自分や家族のことを考えると、いち早く巣を撤去してしまいたい。けれど、恐ろしい毒針の恐怖から、なかなか手が出せずにいる人も多いはずです。

なんとか刺されることなく安全に、そしてあまりお金をかけることなく、さっさと駆除したいですよね。

しかし、スズメバチの駆除は、全国市区町村どこでも、「危険なので専門業者に依頼しましょう」と明記するほどの難易度の高い作業です。実際、その凶暴な性格と強い毒性から、毎年多くの死傷者を出すことで有名です。

放っておくには危なすぎるけれど、自分で駆除できるのか不安だし、業者に頼むと高そう…と、二の足を踏んでしまいますよね。
そんなスズメバチですが、実は素人が駆除できるシチュエーションがあります。スズメバチだから、と業者駆除の一択に決め込んでしまうと、損をする可能性があります。
本記事では、スズメバチの巣を前に駆除に悩む方のために、『自力駆除できるか判断する方法』『自力駆除方法』『業者依頼のメリットと相場』について漏れなくお伝えします。

わかりやすく写真や表で解説しますので、是非あなたも取り組んでみてください!

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1 まずは自分で駆除できる巣か確認しよう

「素人の自分が駆除できる巣なのか?」を判断したいなら、まずは巣を良く観察しましょう。
自力駆除できるか、業者に依頼すべき巣なのかは、(1)ハチの種類(2)巣の大きさ(3)巣の場所(4)駆除する時期で、判断できますよ!

1-1 自力駆除可能かの判断ポイント1 蜂の種類

まずは蜂の種類の特定です。巣の形や蜂のシルエットから簡単に見極められます。

蜂の種類と巣の形
ちなみに、スズメバチの中にも種類があるんですが、もしもその蜂の巣が次のオオスズメバチの場合は、絶対に業者に依頼して下さい。オオスズメバチの巣は、素人駆除はNGです。

オオスズメバチ
画像:オオスズメバチ
体長は2.5cm~4.5cm
(※一般的なマッチ棒のサイズが5cmです)
スズメバチの中でも最も凶暴な種類で、毒性も強く世界最強の蜂と言われるほど。
山の中に巣を作ることが多いが、稀に住宅の床下や庭木の根の付近などに民家周辺の土に近い位置に営巣し、人に害を及ぼすことがある。

1-2 自力駆除可能かの判断ポイント2 巣の大きさ

スズメバチだとわかったら、次は巣の大きさから、自力駆除できるレベルか確認します!わかりやすく図解しましたので、確認してみてください!

自力駆除可能かの判断ポイント2:巣の大きさ
レベル1、レベル2までの大きさの巣なら、自力駆除は可能です!レベル3以上の場合は、専門業者に依頼しましょう。

1-3 自力駆除可能かの判断ポイント3 巣の場所

スズメバチの巣は、次のような場所に作られます。

自力駆除可能かの判断ポイント3:巣の場所
どんなに巣の大きさがレベル1だったとしても、『天井裏・壁の中・床下』といった閉鎖空間の巣は、自力駆除NGです。

逃げ場のない場所や避難しにくい場所だと、蜂の反撃に遭った際に、複数の蜂に何十箇所も刺されてしまう危険があるからです。

1-4 自力駆除可能かの判断ポイント4 時期

スズメバチとその巣は、次のような1年を過ごしています。

自力駆除可能かの判断ポイント4:時期
スズメバチは越冬せず、冬になると巣の中はカラになりますので、冬場の駆除は、巣を落として捨てる撤去作業のみです。よって、12月後半~3月上旬の巣は、場所や巣の大きさを問わず自力駆除可能です!

2 素人が安全にスズメバチの巣を駆除する方法

それでは、レベル1・レベル2のスズメバチの巣の自力駆除方法を解説します。蜂の習性を上手く利用して、駆除に成功しましょう。
プロも実践している方法なので、ぜひ参考にしてください。

2-1 駆除は夜に行うべき

まず初めに心得ていただきたいのは、スズメバチの巣の駆除は『夜に行う』ということです。

日中は飛び回る蜂も、日没から夜の間は、巣にとまって活動を休止し、じっとしています。
スズメバチを巣ごと一網打尽にし、かつ反撃リスクも格段に下げ、成功率をググッとあげるためにも、夜に駆除することがカギですので、押さえておきましょう!

2-2 準備物

スズメバチの駆除では、『服装』『駆除・予防のためのスプレー』『巣を落として掃除する道具』『刺されたときのための軟膏』の準備が大切です。

(1)服装
蜂駆除の際の服装
蜂用防護服、もしくは皮膚を露出させない服装をする必要があります。もちろん、蜂用防護服の方が安全ではありますが、『重たい・脱水や熱中症になりやすい・動きにくい』というデメリットもあるので、体力に自信のある男性以外は、動きやすい厚手の服装をしたほうが、作業しやすいかもしれません。

用意するもの 代用品として使えるもの
  • 蜂用防護服
    ※市役所で無料レンタルできる場合があります。
  • 秋用の服装と雨カッパ
    ※冬服だと暑すぎるので注意しましょう。
  • 長ぐつ
  • ブーツ
    ※足首より上までしっかり隠れればOKです。
  • 蜂駆除用の手袋
  • ゴム手袋
  • 作業ゴーグル
  • マスク
  • 防虫ネット付き麦わら帽子
  • 赤いセロハンを貼った懐中電灯
    ※暗闇から巣を照らす際は、光を目印にスズメバチが近寄ってこないよう、認識されにくいといわれる赤色セロハンを貼った懐中電灯を使用しましょう。

(2)駆除・予防のためのスプレー
蜂用殺虫スプレーは、直接蜂を殺虫するだけでなく、蜂を近寄らせない効果も併せ持っています。巣の駆除作業で用いた後は、同じように巣を作らせないよう定期的にスプレーすることで予防もできます。
最強の蜂スプレーは、『アース製薬 スズメバチマグナムジェットプロ 550ml』です!駆除では、この蜂スプレーを買っておけば間違いありません。
 

 
スズメバチマグナムジェットプロのメリット

  • バズーカ砲方式で強力大量噴射が可能
  • 蜂駆除に優れた有効成分4種類配合
  • 1本で直径25cmの巣まで対応可能
  • 全噴射約45秒間
適用害虫 スズメバチ(オオスズメバチを除く)、アシナガバチ、クマバチ、ミツバチ、アブ、ブユ(ブヨ)、クモ、ケムシ、ムカデ、カメムシ
全噴射時間 約45秒間
1本で対応できる巣の大きさ 直径25cmまで
噴射パターン バズーカ砲方式で強力大量噴射

1つの巣の駆除~予防まで考えた時に、3本は買っておきましょう!

(3)巣を落として掃除する道具
巣を落として掃除する道具

  • ホウキ
    巣を落とすために長さ1m以上あるものを選びましょう。
  • ちりとり
    思いのほか巣の残骸や蜂の死骸が散らばりますので効率よく掃除できるよう準備しましょう。
  • ゴミ袋
    撤去した巣や蜂の死骸は放置せず、すぐに片付けて燃えるゴミに出すようにしましょう。

(4)刺されたときのための軟膏
おすすめのステロイド軟膏は、『フルコートf』です。

 

 

効能 虫さされ、湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、じんましん

蜂に刺されたとき以外にも使えますので、家に一つあると安心です。

2-3 自力駆除5ステップ

自力駆除5ステップ
【ステップ1】日中に駆除スタート場所を決めておく

  • 明るいうちに、蜂の巣の位置を確認し、最初にスプレーを噴射する場所を決めておきます。最初のスプレー噴射は、次の4条件を満たす場所から始めます。
  • 巣から3m離れた場所
  • スプレーを噴射した時に、直線状に巣をさえぎる障害物がない場所
  • 何かあってもすぐに避難できる開放的な場所
  • 巣が風下になる風上の場所

【ステップ2】作業スタート

  • 22時以降に、作業をスタートします。蜂駆除の服装になり、(1)赤いセロハンを貼った懐中電灯(2)スプレー3本(3)ホウキ(4)ちりとり(5)ゴミ袋を取り出し、すべて持って事前に決めていた駆除スタート場所へ移動します。持ち運びしやすいように、袋やカゴに入れて片手で持てるようにしておきましょう。
  • 赤いセロハンを貼った懐中電灯で巣を照らし、位置を確認したら、巣から3m離れた駆除スタート場所から、風が吹いていないタイミングを見計らって、スプレー缶1本を使い切るまで巣に噴射しましょう。

【ステップ3】少しずつ巣に近付いてとどめを刺す

  • スプレー缶1本を使い切ったら、2本目を取り出し利き手に構えます。もう片方の手であらかじめ一つにまとめた掃除道具や予備のスプレーを持って、一緒に移動します。
  • 2本目のスプレーを巣の穴の中に向かって噴射するイメージで吹きかけながら、巣から2mの距離まで近付いていきましょう。
  • 巣への攻撃に気付いた蜂が単体で飛び出してきますので、飛び出した蜂にも適宜スプレーし、近寄られる前に殺虫してください。
  • 2mの距離まで来て、巣から蜂が飛び出すことがなくなったら、一旦スプレーをストップしましょう。

【ステップ4】駆除できたか確認し撤去と掃除

  • スプレーを利き手とは逆で持ち、利き手にはホウキを持ちます。巣をホウキで突き、巣からスズメバチが出てこないことを確認しましょう。出てこないようであれば、そのままホウキでスズメバチの巣を落として撤去します。
  • 落とした巣に向かって念のためスプレーをし、周囲に飛び回る蜂がいないことも確認できたら、片付けます。
  • ゴミ袋の口を広げたら、ホウキで掃いてちりとりに入れ、巣とスズメバチの死骸をちりとりからゴミ袋へ移します。死骸の場合でも、針が刺さる危険性があるので、必ずホウキとちりとりで行いましょう。
  • 袋に入れ終わったら素早く口を縛り、外置きのゴミ箱へ入れます。可燃ごみで出せますので、地区の可燃ごみ収集最短日で出しましょう。

【ステップ5】寄せ付けない対策をして終了

  • 巣があった周辺の壁や軒下に向かって、1平方メートルあたり10秒間を目安に駆除で使ったスプレーを噴射しておきます。駆除スプレーの効果で、効き目がある間は、蜂を寄せ付けない対策ができます。
  • 予防のためのスプレーを終えたら、その日の作業終了です。蜂駆除の服装を脱ぎましょう。しっかり水分補給して下さいね。
  • 巣があった場所には、駆除の際に逃げ出してしまった蜂が戻ってくる可能性があります(戻り蜂といいます)。駆除後1週間は、巣があった付近には近寄らないようにしましょう。
  • 戻り蜂も来ないことを確認したら、今回の駆除作業が完了です。シーズン中は、2週間に1回のペースで、スプレーを使って定期的に寄せ付けない対策をすることで、新たな巣ができてしまうのを防ぐことができます。

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3 専門業者でスピーディーかつ確実にスズメバチの駆除をしてもらう

レベル3以上の巣は、専門業者に依頼しましょう。自治体によっては、『スズメバチの巣なら市の委託業者に頼めば無料/費用の一部を市が負担』してくれるケースや、『業者の紹介』をしてくれることもあります。

3-1 専門業者に依頼するメリット

  • 自分は刺されることが無い
  • 駆除と予防をすべて任せられる
  • アフター保証でシーズン中は再発しても無料駆除してもらえる
  • 高所作業や巨大なスズメバチの巣などの危険作業も丸投げできる

3-2 業者料金相場

蜂の種類 価格設定相場料金
コガタスズメバチ 20,000円
ヒメスズメバチ 20,000円
キイロスズメバチ 25,000円
オオスズメバチ 30,000円
金額が割増になる条件
  • 高所作業
  • 閉塞空間の巣(天井裏・床下・壁の中・地中)
  • エアコン室外機の中の巣
  • 通気口の中の巣
  • シーズン中(6月〜10月)の駆除
  • 巣が大きい

まとめ

スズメバチの巣の駆除について、巣からわかる作業難易度や、自力駆除の方法、業者駆除のメリットや相場料金について解説してきましたが、いかがでしたか?
怖いイメージのあるスズメバチですが、巣の大きさや位置、時期をよく見極めると、素人でも駆除できる巣とわかることもあります。最後まで読んで頂けたあなたには、スズメバチの巣を前にしても悩むことの無い判断力や、正しい駆除知識が身に付いているはずです。

どう対処するのが一番損をせず賢い方法なのか、しっかりと見極めて、駆除を進めていきましょう!

この記事があなたの不安を打ち消して、スズメバチの巣を撤去した安全で安心できるご自宅を取り戻す力になることを、心より願っています。