「朝起きると部屋の中で蜂が死んでいるのを見かけた」
「どうやら、知らないうちにスズメバチの巣ができたらしい」
「できれば自力駆除をしたいが、無理なら安全を最優先して業者にお願いしたい」
あなたの家に、スズメバチを見かけたなら「被害に遭う前に駆除したい」と思うことでしょう。
家に小さな子供がいるなら、なおさらですよね。
でも業者にお願いするとなると、気になるのは『駆除料金』です。
「業者に見積もりをお願いしたら、10万円も請求された!これって適正価格?」
「スズメバチの駆除は役所がやってくれないの?」
「管理会社に連絡しても『払えない』と言われた…」
「低価格で安心できる業者に依頼して、スズメバチの被害を抑えたい。」
この記事を読めば、現在出されている見積もりが本当に適正かを知ることができます。
適正な見積もり料金を知っておくと、『安全性』を確保したうえで、『最安値』の有料業者を見つけることができます。
多くの人は、安易に「とにかく安い業者にお願いしたい!」と考えています。
一方で適正な価格を知らないまま、『とりあえず蜂駆除を行っている業者にお願いしてしまう』という人もいるでしょう。
しかし『適正な見積もり料金』、つまりぼったくりではなく、極端に安い業者でもない『適正な価格』を知ることは、業者を決める上での基本といえます。
この『適正な価格』をベースにして、さらに一歩進んだ『技術』や『サービス』を持っている業者を探すなら、本当の意味での優良業者を見つけられるんです。
この記事では、まず『スズメバチの駆除料金は何で決まるか』について考察します。
次いで、『スズメバチの料金相場』と、『蜂駆除業者の選び方3つのポイント』から、適正な価格で行なってくれる有料業者の見つけ方を解説します。
またできるだけ費用を節約したい人のために、役所が行なっている『駆除助成金制度』も紹介しますね。
今後スズメバチが飛んでいるのを見かけても、あなたはもう怖がることはなくなります。
『駆除しなければならない蜂の種類』がわかり、『出来る限り費用を節約』しつつ、『安心できる業者に依頼する方法』が身につくようになります。
ぜひ、最後までお読みくださいね。
1 スズメバチ駆除料金は作業難易度で決まる!
スズメバチ駆除料金における作業難易度は、『時期』と『危険度』で決まります。
スズメバチの駆除作業における『作業難易度が高い』ということは、それだけ『命が脅かされる危険性が高い』ということになるからです。
スズメバチの『種類』や『巣の数』など、料金が左右するものはたくさんありますが、「命の危険度=料金」と考えておくとわかりやすいですね。
作業難易度に関係する『時期』と『危険度』について、詳しく解説します。
1-1 時期
スズメバチの1年間のライフスタイルは決まっていますので、どの時期が最も難易度が高いかは、予測することができます。
時期 | スズメバチの活動 | 難易度と駆除費用 |
2月~ 3月 |
女王蜂が冬眠から目覚める | 難易度☆ 費用は安い |
4月~ 5月 |
活動を開始する。徐々に巣が大きくなる | 難易度☆☆ 費用は安い |
6月 | 徐々に働き蜂の数が増え始める | 難易度☆☆☆ 費用は安い |
7月~ 9月 |
巣の最盛期。スズメバチの数、攻撃性が最も高まる時期 | 難易度☆☆☆☆☆ 費用が上がる |
10月 | スズメバチの種類によっては数が減り始めるが依然として危険 | 難易度☆☆☆☆ 費用が上がる しかし『ヒメスズメバチ』は、活動を終えるので、巣の役割を終えるまでもう少し待つ方が良い。 |
11月 | 巣の役割を終える。わずかに活動していることがあるので注意が必要 | 難易度☆☆ 「7月~11月は割増料金」としているところが多い。 巣が完全に空になるまでもう少し待つという方法もある。 |
12月~ 1月 |
次の世代の女王蜂が冬眠に入る。 以前使っていた巣は空になる。 |
難易度☆ 「7月~年末まで割増料金」としているところもあるので気をつける。 作業は空になった巣を除去するのみなので自分でできる。基本的に業者を呼ぶ必要はない。 |
「夏から秋にかけての時期」は、「冬から春にかけての時期」に比べて、スズメバチの『絶対数』が多く、『攻撃的』なので駆除難易度が上がるんです。
特に『7月~9月』は、絶対数と攻撃性が最高度に上がり、素人が駆除すると命の危険を脅かされかねないほどになります。
この時期は、全ての蜂に気をつける必要がありますが、もともと攻撃性が高く、毒性が強いスズメバチは特に注意する必要があるんです。
『プロにしかできない危険な仕事』となると、作業料金が上がってしまうのもしょうがないですよね。
なので、『7月~10月』に割増料金となっていても、それは『適正な料金』といえます。
1-2 危険度
同じスズメバチでも、『種類』や『巣の場所』によって危険度が大きく変わりますので、その危険度に応じた『慎重な対策』と『覚悟』が必要になります。
日本に生息するスズメバチの中で、代表的な種類の危険度と駆除費用は次の通りです。
スズメバチの種類 | 特徴 | 危険度と駆除費用 |
オオスズメバチ | スズメバチの中でも最も攻撃的。 土中などの閉鎖空間に営巣するので、駆除するのが非常に危険で難しい。 |
危険度☆☆☆☆☆ 大抵の業者が割増料金にする |
キイロスズメバチ | オオスズメバチに次ぐ危険度の高さ。 開放的な空間に営巣することもあれば、床下や天井裏などに営巣することもある。 |
危険度☆☆☆☆ 業者によっては、割増料金をとるところも。 |
コガタスズメバチ | オオスズメバチと似ているが、攻撃性はあまりない。 | 危険度☆☆☆ 割増料金をとられることはない。 |
ヒメスズメバチ | 体は大きいが攻撃性はあまりなく、毒性も弱い。 他のスズメバチよりも2ヶ月ほど早く活動を終える。 |
危険度☆☆ 割増料金をとられることはない。 |
これらスズメバチの種類に加えて、次のように『作業が難しい場所に巣がある』と追加料金を請求されることになります。
【割増料金になる巣の場所】
- 屋根裏、天井裏、床下
- 高所
- 閉鎖空間
狭い床下に潜り込んだり、高い場所にはしごをかけて作業をしたりするのと、平地でスプレーが届く場所にあるのとでは当然作業難易度は変わります。
このように、スズメバチの種類や巣の場所によって費用が変わったとしても、『適正な料金』といえます。
2 スズメバチの料金相場
あなたはすでに駆除料金がどのように決まるかを理解しましたので、大まかな『料金相場』を知っておけば、適正な駆除料金を算出できるようになります。
まず、スズメバチの種類別の相場料金です。
スズメバチの種類 | 相場料金 |
オオスズメバチ | 25,000円~30,000円 |
キイロスズメバチ | 20,000円~25,000円 |
コガタスズメバチ | 13,000円~20,000円 |
ヒメスズメバチ | 13,000円~20,000円 |
続いて、割増料金がかかる条件です。
作業料金の割増条件 | 割増料金の相場 |
高所作業(地上3m以上) | +3,000円 |
天井裏、屋根裏、床下、土中 | +5,000円 |
エアコン室外機 | +5,000円 |
通気口、点検口 | +10,000円 |
活動期(7月~10月)に駆除する場合 | +20%割増 |
複数の巣がある場合 | +1個ごと+20%割増 |
見積もり費用が『5万円を超した』としたら、スズメバチの『種類、数、場所、時期』などを確認して、その価格が本当に適正かどうかを確認して下さい。
一方、1万円を切るとしたら少し安すぎます。
それだけ『作業や保証制度などのサービスを削っている可能性がある』と考えておきましょう。
3 蜂駆除業者の選び方3つのポイント
これから紹介する3つのポイントを満たした業者は、「料金を払う価値以上の作業をしてくれた!」と、作業後にあなたを納得させてくれる優良業者となるでしょう。
優良業者を選ぶ3つのポイントとは、次の通りです。
- 駆除すべき蜂か判断してくれる
- 1シーズン以上の保証がある
- 施工後元通りにしてくれる
これらすべては、見積もり時に判断できますのでしっかりと確認しておきましょうね。
3-1 駆除すべき蜂か判断してくれる
優良業者は、たとえ会社の利益にならないとしても、『あなたの利益』を優先して、駆除が必要かどうかを丁寧に説明してくれます。
一方悪徳業者は、駆除の必要がない『種類の蜂』、『場所』、『時期』でも、そのまま何食わぬ顔で作業をし、費用を請求してきます。
中には空になった巣を処分するだけで、通常料金として請求してくる業者もいますので注意が必要です。
以下に、『駆除の必要がない可能性があるパターン』と、『見積もり時の確認事項』についてまとめましたので、参考にしてください。
駆除の必要がない可能性があるパターン | 理由 | 見積もり時に業者への確認事項 |
11月以降のスズメバチ(ヒメスズメバチは9月以降) | ヒメスズメバチは9月以降、他のスズメバチは11月以降空になる。 | 蜂の種類と、巣が空であるかどうかの確認。 |
巣が生活圏から2m以上離れている場合 | 巣に近づかなければ基本的に人を刺さない。 | 巣の場所の確認。 特に割増料金がかかる高所作業の場合は、駆除が本当に必要かどうかを検討する。 |
スズメバチ以外の蜂 | 人を刺さない種類の蜂もいる。 | 蜂の種類の確認。 |
例えば、攻撃性の低い『ヒメスズメバチ』の巣が、『生活圏から2m以上離れている』のに、「絶対駆除が必要!」というなら業者の意図が見えてきますよね。
『あなたの安全』よりも、『あなたからお金をとりたい』業者ということです。
もし見積もり時に、蜂の種類や巣の位置などが正確に説明できない業者なら、あえて知らないフリをしている『悪徳業者』か、『単なる知識や経験の不足』ですので注意しましょう。
3-2 1シーズン以上の保証があるところを選ぶ
駆除作業時、巣の外にいた蜂が戻ってきて、1週間ほど巣があった場所の周辺を飛び回る『戻りバチ』という習性があります。
加えて、作業時や保証期間中のトラブルを具体的に保証しているかどうかも、見積もり時にしっかりと確認しておいてください。
一言に『保証』といっても、『保証期間』『保証内容』などが様々なので、いざ保証が必要な時に全く役に立たないことがあるので注意が必要です。
以下は、「良い保証内容の例」と「悪い保証内容の例」です、
【良い保証内容の例】
- ワンシーズン保証(作業した月~年末まで)
- 保証期間中に、同種類の蜂の巣ができた場合無料で対応する。
- 作業時に損傷したものの全額補償をしてくれる
- 戻り蜂保証がある
【悪い保証内容の例】
- 保証期間が短期間限定(1週間、1ヶ月等)
- 保証内容があいまい。
- 保証書を発行してくれない。
3-3 施工後元通りにしてくれる
いわゆる『やっつけ作業』しかしない業者は、巣の周辺を汚したり傷つけたりしても、そのままにして作業を終える業者がいますので注意が必要です。
スズメバチは、『天井裏』、『床下』、『壁の狭い隙間』など様々な場所に巣を作りますので、壁に穴を開けるなど作業が複雑化することがあります。
蜂駆除業者と名乗る業者の中にも『蜂駆除を専門』に扱う業者もいれば、『蜂駆除も扱う業者』もいますが、施工後の作業に専門性がすぐに表れます。
見積もりの際には、必ず『作業の流れ』を聞き、『施工後に何をするか』に注目してください。
4 駆除助成金(補助金)について
意外と知らない人も多いんですが、役所によっては書類を提出するだけで、駆除料金の一部、もしくは全額を負担してくれるんです!
特にスズメバチの場合は、危険度が高く被害も多く、役所が負担してくれるケースが多いのでぜひ活用してくださいね。
例えば、武蔵野市は次のような「スズメバチ等駆除助成制度」を設けています。
自主駆除が困難な場合は、市が指定する専門業者を紹介いたします。この業者に依頼した場合は、直接費用を全額お支払いいただいた後、後日指定業者から申請書等必要書類をお渡しいたしますので、申請して下さい。市が一部費用を助成します(他の業者に依頼した場合は助成の対象となりません)。ご申請いただいた日を含む月の末締めで、翌月中旬にお振込みをいたします。
引用元:武蔵野市公式ホームページ「スズメバチ等駆除助成制度について」より
https://goo.gl/V8GeHt
役所にお願いする場合の具体的な手順は、次の通りです。
- 蜂の巣をわかる範囲で確認する(スマホなどで写真をとっておけばあとで書類を書くときに役立ちます)。
- 役所に行って相談をし、書類をもらう。
- 書類を提出する。
- 作業終了後、負担してくれた料金をもらいに行く。
役所によって、事後申請をするなど手順は変わるところもありますが、ほとんどの場合、『役所が指定した業者のみ』となりますので注意して下さいね。
まとめ
今回は、スズメバチの駆除料金が決まる要因と料金相場について解説しました。
現在出されている見積もりが適正かどうかを知るために、まず『相場料金』と、『作業難易度』を知る必要があります。
通常、『13,000円~20,000円』で駆除してくれますが、スズメバチの『種類』、『個数』、『巣の場所』、『時期』などによって料金が変化します。
適正価格がわかったら、見積もり時に『駆除すべき蜂かどうかを判断するか』、『良い保証内容があるか』、『施工後に何をするか』に注目してください。
役所は、スズメバチの駆除料金の一部、もしくは全額を負担してくれることがありますので、お近くの市町村に確認しに行くことをオススメします。
スズメバチを見つけたら、駆除料金が上がったり、被害が出てしまったりする前に、できるだけ早く対処することが大切です。
それにしても業者がスズメバチの駆除をしてくれるのは助かりますが、『20,000円』という出費は結構痛いですよね…
でも、駆除業者が命がけで安全を守ってくれると考えると、『たった20,000円』という見方もできます。
ベタなようですが、この言葉は真実です。
『命は決してお金では買えません。』
ご家族の安全を最優先に、最善の決断ができたらいいですね。
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