たいていのアパート、マンションには、ベランダがあり、そこで洗濯物やふとんを干します。アパートやマンションに住んでいると部屋が狭かったり、部屋数も限られています。部屋内に洗濯物を干すことが難しいのでベランダの存在がありがたいものです。
今日もベランダに出てひと仕事と思いきや、ベランダに置いてあるエアコン室外機に蜂の巣が…。なんということでしょう。
ただ、意外とよくあることなんです。こうなったら洗濯物も干しにくいし、窓を開けることすら戸惑ってしまいます。子どもがベランダに出ても大丈夫かな、と心配にもなりますよね。
旦那に言ってもみてもなかなか相手にしてくれない、大家さんに言ってもそれはできないの一点張り、業者に頼むとお金がかかるし。一刻も早く、巣を撤去できればいいのですが、こういったときどうすればいいのか考えてしまいますよね。
そうこうしているうちに家の中に蜂が入ってきそう、何かいい方法はないのかな。そこで、今回の記事では私たちプロがお伝えする「ベランダに蜂の巣を作らせないための予防・対策と注意点」を紹介します。
1 なぜベランダに巣を作るのか?
蜂は雨や風の影響を受けにくく、また直射日光も避けやすい場所を探して、巣を作ります。そのような場所の一つとして、家のベランダ等が候補に挙がるのです。
また、洗濯物から香る甘い柔軟剤の匂いが蜂を引き付けるとも言われています。
2 蜂の習性
蜂の種類にもよりますが、多くの蜂は7~10月頃に動きが活発になります。
この間は、蜂の繁殖活動のピークであり、巣を守るため、攻撃性が増します。よって、ここが一番危険な時期といえます。この時期を越すと、次第に活動は弱まり、冬にはほぼ活動を停止します。
2-1 なぜベランダを選ぶ?
巣についてですが、巣は、意外と雨風・直射日光がしのげれば意外とどこにでも作ってしまいます。あしなが蜂等は、巣自体が小さく、家の壁の間や庭の狭い隙間を選ぶこともあります。
よって、ベランダに巣を作るのは、あしなが蜂が多く見られます。
2-2 活動時間
蜂によって活動時間が異なりますが、基本的には多くの蜂は、日中に行動が活発になります。また、気温がある程度高いときに活動します。
よって、あしなが蜂などは、夜間から早朝にかけて活動をほぼ停止しています。ところが、スズメバチは夜行性のものもいるので、一部注意が必要です。
2-3 襲ってくるケース
蜂はむやみやたらに襲ってくるわけではありません。必ず理由がある事を理解しましょう。
その最大の理由とは、『巣を守るため』です。
もちろん何もしていないのに刺された、という方もいるかもしれません。その場合は、蜂の警戒範囲内に入ってしまったからでしょう。蜂は警戒心が強いため、近づくものに攻撃性を高めます。できれば、3m以上距離を開けるのが望ましいです。
3 賃貸の場合は大家さんは負担してくれないのか?
賃貸の場合であれば、蜂駆除は大家さんに負担してもらえたらな…。と思ったことはありますか?お金がかかることなので、なるべく費用負担したくないし、出来ることなら大家さんに相談できたらうれしいものです。
ですが、ベランダや専用庭は原則『入居者のスペース』になるので、マンションの場合は入居者が蜂の巣を駆除する必要があります。
※賃貸契約書を読み直してみましょう。
また、賃貸物件においても、大家さんの管理責任を問うには、あまりにも酷だと感じます。頼んだら、やってくれる大家さんもいるかもしれませんが、責任を押し付けても「骨折り損のくたびれもうけ」になる可能性もあるので、見切りをつけることも大切です。
4 ベランダに巣を作らせないための予防・対策と注意点
4-1 好むモノを置かない
ベランダに蜂が好きそうなものを置かないようにしましょう。
例えば飲み残しのジュースや甘い匂いの花などは引き寄せてしまいます。日ごろからベランダを掃除し、花などは場所を移動させるか室内へ運んでおきましょう。
『洗濯物の柔軟剤』も過度に香りを放つものは注意が必要です。蜂が気になるのであれば、香りの抑えたものにしましょう。
4-2 殺虫剤、スプレー
市販の殺虫剤をベランダに接する壁などに撒いておくのも効果的です。蜂はにおいに敏感なので、近寄りづらくなります。
スプレー型の殺虫剤を網戸やベランダに吹きかけておいてもいいでしょう。
おすすめの殺虫剤は蜂用スプレー『ハチノック』です。ハチノックは即効性の高い蜂専用の殺虫剤です。
スズメバチやアシナガバチなど、刺されると困る蜂駆除にはうってつけですね。『ハチノック』があれば、いざという時、巣の駆除にも使えます。
ただ、お子さんがいる家庭では殺虫剤における子どもへの影響も気になるもの。手軽で安全なのが、木酢液(もくさくえき)をベランダなどに散布しておくことです。
木酢は害虫除けの効果があります。これはかなり効果的で蜂以外の虫類も寄りつかなくなります。
4-3 防虫ネット
今はかなり網目の細かい防虫ネットが売られており、これで蜂や蜂以外の他の虫の侵入も防げます。
フックをベランダの屋根面に貼り付け、そこに網を通します。手軽で女性でも可能ですが、布団が干しにくくなってしますのが難点です。
4-4 市役所に連絡
マンション等のベランダにできたハチの巣は基本的には入居者が対処する必要があります。自分で対処するか、駆除業者に依頼するか、二択になります。
しかし、地域によっては危険度の高い蜂に限り、役場が委託業者に依頼して駆除をしています。役所が駆除業者に依頼する場合は、直接駆除会社に依頼するより駆除代金が安くなります。
駆除代金や対処法も含めて役場に連絡し、少しでも不安を取り除きましょう。
まとめ
やはり、ベランダに蜂の巣を作らせないことが大事です。
そのためにも、ベランダに甘い香りがするものを置かない、逆に蜂の苦手な木酢液等を置いておく。これだけでもかなり効果があります。
蜂の巣を作らせないこと、予防が一番大事ですね。すでに蜂の巣がベランダにできている場合、7~10月等の蜂の繁殖期であれば、まずは役場に連絡して繁殖期の対応を仰ぎましょう。
気になる場合、すぐに専門駆除会社に問い合わせてみましょう。ただ、10月を過ぎて、例えば12月頃に発見した場合、蜂は攻撃性を潜めています。
十分に注意して行えば、自力で駆除できます。実はわたしの知人も、棒と虫取り網で駆除しました。念のため、ハチノックを用意していれば鬼に金棒です。
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